家庭用蓄電池を導入するにあたって、失敗しない選び方やおすすめの商品をまとめました。
家庭用蓄電池の仕組みから、特徴、最適な容量など基本的なことも、おすすめと合わせてご説明していきますので、蓄電池がどれほど効果的か理解することができるかと思います。
ぜひこの記事を参考に、蓄電池のメーカーを選んでみて下さい。
蓄電池の充放電は、化学反応によって行われます。
この化学反応を説明する際には、「イオン化傾向」という考え方が重要です。
蓄電池は通常、二つの電極(陽極と陰極)と電解液で構成されています。
これらの電極の間を電子が移動します。
陽極は通常、電解質に溶けにくい性質を持ち、一方、陰極は溶けやすい性質を持っています。
この性質の違いが「イオン化傾向」と呼ばれ、電圧の発生に関与します。
つまり、このイオン化傾向の違いによって、蓄電池内で電圧が生じます。
蓄電池は何度も充電して使用できるため、これを二次電池と呼びます。
電気は直流で充電されますが、家庭で使用する電力は交流です。
そのため、蓄電池からの電力を家庭用に使用するには、パワーコンディショナが必要です。
蓄電池の価格相場を考える際には、本体価格と設置工事費用の両方を考慮する必要があります。
設置工事費用は通常20万円から35万円程度で、この金額に蓄電池本体の価格が加わります。
蓄電池の本体価格はメーカーや容量によって異なりますが、一般的には約60〜100万円(5.0〜8.0kWh)が相場です。
※メーカーごとによって価格は異なります。
したがって、販売価格総額は約80〜135万円程度となります。
ただし、配線工事費やその他の諸経費が別途かかる場合もあるので、見積書を入手する際には内訳金額も確認することが重要です。
一般的に蓄電容量が多く性能が高い製品ほど価格が高くなりますが、その分停電時の動作も良くなる傾向があります。
ここでは家庭用蓄電池についてお話ししていきますが、産業用と家庭用の蓄電池についてどのような違いがあるのかご説明します。
産業用蓄電池の特徴として、蓄電容量が大きいことが挙げられます。
通常、10〜20kWhの大容量の製品が一般的で、最近では60kWhの製品も登場しています。
これは住宅用蓄電池と比べると大幅に容量が大きく、複数の蓄電池をシステム化して管理することもあります。
一方、家庭用蓄電池はコンパクトであり、サイズが小さく設置場所を取らず、コストも抑えられています。
さらに、産業用蓄電池では、蓄電容量に応じてUPS(停電時に電源の切り替えを行う)やCVCF(定電圧周波数装置)を設置することがあります。
最新の蓄電池には、3つの特徴があります。
蓄電池の寿命は、そのサイクル数が重要な目安となります。
一般的に家庭用の蓄電池にはリチウムイオン電池が使われており、以前は約4,000サイクルが一般的でした。
しかし、技術の進歩により、より高いサイクル数を持つ蓄電池が登場しています。
現在では、6,000から12,000サイクルの範囲で、10年から15年の使用期間が目安とされています。
さらに、最近ではこの目安を大幅に超える30年程度の寿命を持つ蓄電池も登場しています。
これらの進歩は、リチウムイオン電池の材料や設計の改善によるものです。
例えば、電極材料の改良や充放電の安定性を高める技術の導入などが挙げられます。
これにより、蓄電池の耐久性が向上し、長期間にわたって安定した性能を提供することが可能になりました。
最新の蓄電池は、さまざまな機能が追加されています。
例えば、他社メーカーとの連携が可能であり、インターネットに接続することでスマートフォンからいつでも発電量をリアルタイムで確認することができます。
これにより、使用状況やエネルギーの効率をより細かく管理することができます。
さらに、一部の蓄電池はV2H(Vehicle-to-Home)システムとも連携可能です。
これは、電気自動車のバッテリーを家庭用電力供給に活用するシステムであり、災害時などには車のバッテリーを家庭用電力として利用することができます。
V2Hに関しましては後ほどさらに詳しくご説明しています。
また、蓄電池メーカーの中には、ライフスタイルや需要に合わせて容量を選択できる製品を提供しているところもあります。
これにより、消費者は自分のニーズに最適な蓄電池を選ぶことができ、使いやすさや効率性が向上しました。
日本では、地震や水害などの自然災害に備えて蓄電池が進化しています。
地震への対応として、蓄電池の形状を正方形に近づけることで、縦揺れや横揺れに対応する設計が行われています。
これにより、地震時にも蓄電池が安定して設置され、安全性が向上します。
また、水害への対応として、ネジ穴レス設計が採用されています。
この設計により、蓄電池が水に浸かっても影響を受けにくく、約50cmの浸水にも耐えることができます。
さらに、薄型で壁掛け可能な設計も開発されており、設置場所の選択肢が広がり、より多くの家庭で利用されるようになっています。
これからも太陽光発電システムは、災害時に活躍する電力として重宝されるため、より災害対策は進歩していくと思われます。
蓄電池の選び方には、主に容量を元に選ぶ方法と、太陽光パネルとの相性を考える方法の二つがあります。
適切な容量を選ばないと初期費用を回収できず、損をしてしまう可能性があります。
損をしないためにも、以下の方法で事前に確認した後、選ぶようにしましょう。
まず、太陽光発電システムの設置容量を基準に、蓄電池の容量を選ぶ方法があります。
既に太陽光発電システムが設置されている場合は、1日の平均発電量から必要な電力使用量を差し引いた値を考慮し、適切な容量を選びます。
太陽光発電システムが設置されていない場合は、夜間に消費する電力を見積もり、その容量を検討します。
さらに、家庭の電力使用時間から必要な容量を逆算する方法もあります。
この場合、以下の計算式が利用されます:「出力(W)× 使用時間(時間)÷ 1000 = 電力量(kWh)」。
これにより、必要な容量を把握できます。一般的な家電製品の出力値を知っておくと、計算が簡単になりますが、製品によって異なる性能を考慮する必要があります。
最新の家電製品は省エネ性能が向上しており、消費電力が低い傾向にあります。
そのため、蓄電池の容量を最適化するためには、古いモデルの家電製品を買い替えて、省エネ性能の高い製品に置き換えることがおすすめされます。
ほとんどの現行の蓄電池は、ほとんどの太陽光発電システムと組み合わせて使用できるように設計されています。
特に、蓄電効率が優れているハイブリッド型は、太陽光発電システムと同時に導入するのにおすすめです。
ただし、一部の蓄電池は特定の太陽光発電システムとの組み合わせができない場合もあるため、事前に確認する必要があります。
また、同じメーカーの製品を選ぶと、より長期間の保証が受けられるため、安心感があります。
故障が発生した場合、有償修理になり、費用が高額になる可能性もあるため、注意が必要です。
すでに太陽光発電システムを導入している場合は、上記の計算方法で、1日あたりの発電量や消費電力量を把握し、蓄電容量を決めることが重要です。
その際、システムごとを変えるか、単機能型の蓄電池を選ぶかを検討しましょう。
蓄電容量を決定する際には、売電量から計算する方法も一つです。
売電量とは、太陽光発電で余剰となった電力を売却することで得られる利益を指します。
この売電量を把握するためには、売電明細の中で購入電力量を確認する必要があります。
その値を1ヶ月の日数で割ることで、1日分の売電量を算出できます。
ただし、季節ごとに日照時間が異なるため、売電量にも変動があります。
より正確な蓄電容量を知るためには、一年間の発電量を元に計算する方が望ましいでしょう。
以下は、家庭用蓄電池のおすすめランキングを容量別に分けたものです。
ご家庭に適した製品を選ぶ際の参考にしてください。
シャープの最小容量蓄電池は、コンパクトな本体であり、屋外に簡易基礎で設置可能なため、迅速な導入が可能です。
サイズは小さいですが、COCORO ENERGYというシャープのHEMSサービスに対応しており、最大限の電力活用が可能です。
サイクル数も12000サイクルと多く、これを元に計算すると、約32年の寿命が見込まれます。
保証期間は、無償:10年、有償:15年となっており、充実しています。
このシリーズは3つの異なる容量(3.5、5.6、6.3kWh)が提供されています。
これらは家庭の電力需要に合わせて組み合わせることができ、需要が増えた場合でも簡単に容量を追加することができます。
3.5kWhの製品は、奥行きが40%削減されたスリムデザインとなっています。
容量は小さいですが、停電時でも照明や炊飯器、電気ケトルなどを合わせて使用することが可能です。
壁掛け型のタイプも用意されており、緊急時の水害などにも安心して利用できます。
デルタのシリーズには、5.6kWhのES6JB1と11.2kWhのES6JB2があります。
これらはハイブリッド蓄電システムであり、昼夜を問わず電力を貯めて利用できます。
自家消費を優先するモードと売電を優先するモードがあり、ライフスタイルに合わせて切り替えることができます。
また、塩害地域にも対応できるため、海岸近くにお住まいの方で野外に蓄電池ユニットを設置したい方にもおすすめです。
さらに、10年間の無料保証が付属しています。
この蓄電池は6.5〜16.4kWhの広い容量範囲と、単機能またはハイブリッド型、特定負荷または全負荷型の種類から選択できます。
AI機能やライフスタイルに合わせた二つのモード、遠隔での発電量の確認などの多彩な機能を活用することで、最適な使い方が可能です。
製品は高品質であり、比較的手ごろな価格で入手できますが、海外メーカーに比べると一部の点で劣るかもしれません。
蓄電容量は9.5kWhで、ハイブリッドタイプです。
特定負荷型または全負荷型を選択できます。
クラウド上のHEMSサービス(COCORO ENERGY)との連携により、AIによる自家消費率向上や、雷に対応した停電対策機能が提供され、経済性が高まります。
蓄電池連携型/ハイブリッドパワーコンディショナと蓄電池を同時に設置した場合、システム構成機器と充電可能容量を15年間有償または10年間無償で保証します。
この長期の保証期間により、安心して長く利用できます。
また、コンパクトなデザインで設置場所にも違和感がありません。
容量は7.4〜14.9kWhで、V2Hシステムと連携しています。
これにより、太陽光で発電した電力を電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)のバッテリーに充電したり、逆に車のバッテリーから家庭で使用したりできます。
さらに、太陽光を最大限に自家消費するグリーンモード、太陽光の発電で電気自動車を充電するEVモード、太陽光で発電した電気を売る売電モードなど、ライフスタイルに合わせた3つのモードで効率的に電気を活用できます。
また、直感的に使えるリモコンはインターネット接続で様々なサービスに対応します。
ただし、機器のサイズがやや大きく、設置スペースやメンテナンススペースが必要となる点がデメリットです。
長州産業の製品は、長寿命と安全性が特徴です。
製造上の不具合に対する15年の構成期間保証が付いており、安心してご利用いただけます。
二つのモードに加えて、多彩な機能が豊富に備わっています。
製品は高品質でありながら、比較的手頃な価格で入手できます。
ただし、海外メーカーと比較すると一部の点で劣るかもしれません。
カナディアンソーラーのEPCUBEは、3つの異なる容量(6.6kWh、9.9kWh、13.3kWh)から選択できます。
この製品は、他のメーカーの製品よりも約35kgと軽量であり、輸送コストを削減できます。
他のメーカーの製品は、屋内タイプで60kg〜176kg、屋外タイプで100kgを超える重さが一般的ですが、EPCUBEはその軽さが特徴です。
さらに、コンパクトなデザインにより、設置場所に制約がありません。
品質保証も15年間と長期間にわたり提供され、安心して利用できます。
容量は7.7kWhまたは9.7kWhから選択できます。
これにより、平均的な家庭の電力需要に合わせて選択できます。
この蓄電池は約15〜20時間分の電力を蓄えることができるため、使い方によっては24時間電気を使用することも可能です。
設置場所は野外に限定されますが、耐久性があり屋外環境に対応しています。
全負荷型の蓄電池で、蓄電容量が大きなタイプを販売しています。
蓄電容量は10.24kWhで、200Vの家電製品にも対応しています。
そのため、オール電化住宅に最適です。
AI機能が搭載されたタイプとそうでないタイプがありますので、状況に合わせて選択することができます。
DMMの蓄電池の特徴として、グリーンモードとTOUモードという二つの選べるモードがあります。
グリーンモードは、太陽光の電力を優先的に利用し、余剰電力は蓄電し自家消費に回すモードです。
TOUモードは、ライフサイクルに合わせて、自由に設定をカスタマイズし、余剰電力の売電または充電の優先順位を設定できます。
さらに12000サイクルを持つ長寿命で、素材は安定性の高いリン酸リチウムイオンを採用しています。
長寿命を実現するため、製品は12000サイクルの使用が可能です。
容量は5kWh、10kWh、15kWhの中から選択でき、さらに拡張することも可能です。
最大で30kWhの大容量を実現できます。
専用のスタンドを使用することで、屋内にも設置できます。
低容量 | 中容量 | 大容量 | |
1位 | SHARP | 長州産業 | 長州産業 |
2位 | Panasonic | SHARP | カナディアン |
3位 | デルタ | ニチコン | Qcells |
蓄電池の導入には、具体的なメリットがいくつかあり、大切な電気代の節約や災害対策などに役立ちます。
以下に、そのメリットを説明しますので、蓄電池導入を考える際の参考にしてください。
メリットとしてよくあげられるのは、ダブル発電で利益を安定させられることです。
最近、ダブル発電という名前を聞いたことがある方もいるかと思います。
まず、ダブル発電の仕組みについて簡単にお話ししていきます。
ダブル発電とは、10kW未満の太陽光発電と自家発電設備エネファームの両方が発電し、余剰電力が増加する状況を指します。
これにより、自家消費を最大限に行うと同時に、余剰電力も増加するため、蓄電池を導入することでさらなる利益を得ることができます。
蓄電池を導入することで得られるメリットは、電気代の節約や非常時の電源確保などがありますが、ダブル発電に蓄電池を組み合わせることで、さらなる収入を得ることが可能となります。
よって蓄電池を導入したダブル発電は利益を安定させる魅力的な方法の一つです。
蓄電池を設置すると電気代の節約になります。
電気料金は多くの電力会社で昼間は高く、夜間は安く設定されています。
蓄電池がない場合、使用時間帯の電気料金を支払いますが、蓄電池があれば深夜帯に安く買った電気を充電し、昼間に使用できるのです。
ただし、時間帯による電気料金の違いは契約プランによって異なるため確認が必要です。
さらに太陽光発電とともに蓄電池を導入すれば電気料金の値上がりにも対応できます。
新型コロナウイルスによる経済低迷や、ウクライナ情勢による燃料費の高騰など電気料金の値上げは今後も続く可能性があります。
自宅で発電し蓄電池に充電して使用すれば、電力会社から電気を買う量が少なくなるため、賢く電気代を節約できるのです。
蓄電池は緊急時の電源としてとても役立ちます。
停電や災害はいつ、どの時間に発生するか、予測が不可能です。
もし停電が発生した場合、蓄電池があれば予め蓄えた電力を利用し、家庭内の電化製品を一定期間動かすことが可能になります。
ただし、停電時に利用可能な家電は蓄電池のタイプや設置状況によって異なってきます。
また、系統からの電力供給が途絶えた場合には一瞬ですが一時的な停電が生じます。
2019年秋に発生した台風15号では、千葉県を中心に最大約93万戸で停電被害が発生しました。
自然災害などのいざという時の備えが大切になっています。
また、太陽光発電と組み合わせることで、電力会社からの供給が途絶えても家庭内の電化製品を使用できます。
特に乳幼児やご高齢の方がおられるご家庭では、数時間の停電でも大きな問題になります。
食品の保存や加熱が困難になり、季節によっては温度変化が健康に影響を与えることもあるでしょう。
蓄電池を備えることによって、防災対策としても役立つようになります。
太陽光発電と蓄電池の組み合わせにより、自宅で発電した電力を効率的に活用できます。
太陽光発電は光が当たる間しか発電できません。
したがって、昼間に電力を消費する場合、余った電力を売電する量が減少します。
しかし、蓄電池を導入すると夜間や曇りや雨の日でも、事前に蓄えた電力を利用できます。
また、太陽光発電にはFIT(固定価格買取制度)があり、一定期間にわたって電力会社が一定の価格で電力を買い取る制度です。
FIT期間が終了すると、売電価格が大幅に下がり、売電による収入が減少します。
このような場合でも、蓄電池を導入することで無駄なく電力を活用できます。
太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせにより、災害時にも頼りになる家庭を実現できます。
太陽光発電システムを導入してから数年が経過し、パワーコンディショナーの変換効率が低下していると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
この場合、蓄電池とパワーコンディショナーが統合された製品を導入することで、パワーコンディショナーを新しいものと交換することができるというメリットがあります。
蓄電池とパワーコンディショナーが一体化しているため、これまで以上にスペースを取らず、また変換効率が向上しているため、売電量も増加します。
このように一石二鳥の効果があります。
蓄電池は一般的に電気自動車と相性が良いとされています。
それにはV2Hというシステムが関わってきます。
V2Hシステムは、電気自動車を蓄電池のように活用できる仕組みです。
このシステムを利用することで、電気自動車のバッテリーを蓄電池として使うことが可能です。
V2Hは、電気を貯めることはできず、代わりに内部の変換機能によって自宅で利用可能な交流電力を直流電力に変換します。
その結果、自宅の電力を直接電気自動車に供給して充電することができます。
蓄電池との違いは、V2Hには充放電機能が備わっていない点です。
V2Hシステムのメリットは、電気自動車のバッテリー容量が通常の蓄電池の数倍から数十倍になるため、V2Hを介して大容量の電力を蓄えることができることです。
さらに、倍速充電機能があり、短時間で効率よく充電できます。
また、電気自動車には自治体によって補助金が提供されている場合がありますが、V2Hシステムにも補助金が支給される場合があります。
蓄電池を導入するかどうかを検討する際には、デメリットにも注意を払う必要があります。
デメリットを理解し、それを踏まえた上で蓄電池の導入を決定すれば、後悔することなく適切な選択ができるでしょう。
以下に3つのデメリットを紹介します。
蓄電池のデメリットは、導入にかかる費用が高額であることです。
導入費用は、蓄電池の容量やメーカー、種類によって異なります。蓄電池の種類には次の5つがあります。
リチウムイオン電池
鉛蓄電池
ニッケル水素電池
NAS電池
レドックスフロー電池
それぞれ異なる特徴や耐用年数を持ち、これらの違いが本体価格に反映されます。
蓄電池の種類 | kWh単価 | 特徴 |
リチウムイオン | 13~20万円/kWh | 家庭用蓄電池・スマホ・EVに使用され、需要過多で価格高騰 |
鉛蓄電池 | 5万円/kWh | 安価で安全性が高いが、寿命が短くエネルギー効率が低い |
ニッケル水素電池 | 10万円/kWh | 安全性が高いが、寿命が5年程度で短い |
NAS蓄電池 | 4万円/kWh | 工場など大規模施設向けで、低価格で大容量 |
家庭用蓄電池は一般的に、コンパクトで急速な充放電が可能なリチウムイオン電池が主流です。
主要メーカーの蓄電池本体価格は、一般的な容量である5.0〜8.0kWhのタイプで約60万円から100万円程度です。
加えて、設置工事や電気工事にも費用がかかり、本体+工事費込みで約80〜135万円ほどです。
ほとんどのメーカーは保証期間内に無料のメンテナンスを提供しています。
もし故障が発生し修理が必要な場合、部品交換だけであれば5〜10万円、パワーコンディショナや蓄電池専用の部品交換が10〜40万円、ハイブリッドシステムの場合は25〜60万円程度かかることが一般的です。
これらのメンテナンス費用も考慮に入れて、蓄電池の導入を検討しましょう。
蓄電池を導入する際には、これらの設置費用を考えておくことが重要です。
リチウムイオン電池は使用により徐々に劣化します。
特に高温や過充電、過放電は劣化を早めます。
蓄電池の長寿命を維持するためには、充電を頻繁に行うことが重要です。
バッテリーを完全に空にしないことや、100%の状態で充電し続けないことも大切です。
充電量を40%〜80%の範囲に保つことが劣化を抑制するコツです。
また、高温状態も劣化を進めるので、設置場所は25度以下の涼しい場所を選ぶことが望ましいです。
十分な置き場所が必要になってくる点もデメリットとして挙げられます。
蓄電容量が6kWhを超える場合、基本的には屋外設置が必要になります。
屋外設置の場合、天候や気候の影響を受けるため、リチウムイオン電池の特性である高温多湿な場所や直射日光を避ける必要があります。
また、運転時には多少の騒音が発生するため、近隣住民への配慮が必要です。
一方、屋内設置の場合、蓄電池にはエアコン室外機一台分のスペースが必要です。
さらに、分電盤の位置によっては設置可能な場所が限られる場合がありますので、事前に確認が必要です。
現在、電気料金の高騰に対処するため、太陽光発電と蓄電池の同時導入が注目されています。
太陽光発電と蓄電池を同時に導入することで、発電した電力を蓄電池に貯めることができ、効率的な電力利用が可能になります。
太陽光発電は昼間にしか電力を生成できないため、天候の悪い日や夜間には電力会社から電気を購入する必要があります。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、余った電力を蓄えておき、天候の悪い時や夜間に使用することで、電気料金を削減できます。
また、太陽光発電に関連する補助金の一部は、蓄電池の導入が条件となっている場合もあります。
さらに、国や自治体からの蓄電池に関する補助金もあり、セットで導入することで経済的にもメリットがあります。
このことから蓄電池は太陽光発電とセットで設置することで、みなさんにとってプラスになります。
今蓄電池の設置を考えている方は、ぜひこの機会に太陽光発電の設置も検討してみてください。
この記事を読んでいる方で太陽光発電には補助金制度があることは知っているけど、蓄電池にも補助金制度があることを知らない方もいるかと思います。
そんな方はぜひどんな補助金制度なのか、どのくらい負担が少なくなるのか見て下さい。
補助金制度は国が行なっているものと各自治体が行なっているものがあります。
2024年度における現時点で国が行なっている補助金は以下の通りです(2024年5月21日現在)
「子育てエコホーム支援事業」とは、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯に省エネ設備の取得を支援するための補助金事業です。
◆補助金額は蓄電池の台数にかかわらず、1戸あたり64,000円になります。
「家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)」とはカーボンニュートラルを目指して蓄電池などの電力の安定供給及び再エネ設備の更なる導入促進を応援するために国が用意した補助金事業です。
◆補助金額の上限は60万円です。
こちらは蓄電池のみを対象としたものではなく、新築の戸建てをZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にした場合に出る補助金です。
新築戸建てをZEH性能で建築し、さらに蓄電池を導入する場合に追加でKWhあたり2万円(補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算)が補助されます
どの会社がいいのかは実際のところ見分けるのが難しいかと思います。
ですが、ポイントを押さえておくだけで何も知らない状態で決めるより少しは安心して契約してもらえるかと思います。
押さえておきたいポイントの一つ目は施工実績が豊富であるかどうかです。
これは、ホームページを見るとすぐにわかります。
会社は自信があるから実績を載せているかと思いますので、確認してみるのは失敗しない一つのポイントと言えます。
なので、実績がわからない、どんな資格を持っている人がいるか情報が書いていない、ホームページの内容が薄いなどの会社は避けることをおすすめします。
二つ目のポイントは質問や相談に積極的かつ親身になって対応してくれているかです。
蓄電池を設置される方は、わからないことや不安なことだらけだと思います。
その気持ちに寄り添ってない会社や、質問した内容が曖昧だったり、対応が淡々としている会社は例え、値段が安くても設置ミスがあったり何か困ったことがあっても対応してもらえないなどのトラブルを招く場合があります。
安さだけで決めるのは避け、相談にちゃんと乗ってくれる会社を選びましょう。
三つ目のポイントは、見積もりの内容がわかりやすく、細かい内容も記載されているかがポイントです。
このポイントは初めの方からしたらわかりにくいかと思います。
ですが、重要なのでチェックしておきましょう。
①合計金額が税込なのか税抜なのか
②工事内容の欄が「一式」でまとめられていないか
③使用する品番やメーカー、商品名がきちんと記載されているか
見積もりをお願いした際は、この3つを確認しておきましょう。
もし記載がない場合は業者の人に確認することも忘れないようにして、答えてくれない会社はやめておきましょう。
以上、見分ける際に必要な3つのポイントをお伝えしました。
蓄電池を検討されている方はぜひ、複数の会社から見積もりを出してもらってから見分けるようにしましょう。
太陽光発電と蓄電池のセット導入は「smileco(スマイルエコ)」がおすすめです。
smileco(スマイルエコ)では、専門的な知識・経験を持ったスタッフが多く在籍しており、それぞれの生活や住宅の周辺環境に合ったプランをご提案させていただきます。
また、定期的なメンテナンスにも対応しており、長期間にわたってお客さまの安心をサポートしています。
高額な費用が必要な太陽光発電・蓄電池の導入だからこそ、プロの業者のサポートが大切です。
相談やアドバイスを無料でおこなっておりますので、お悩みの方はぜひお問い合わせください。
ここまで蓄電池の基本を元に、おすすめのランキングをご紹介しました。
それぞれのご家庭の使用電力に合わせて、容量を選んだり、メーカーによる特徴を踏まえ、どれが一番効果的に電力を使うことができるかを検討しましょう。
今後も続く可能性がある電気代の高騰を想定した際にも蓄電池は強い味方になるはずです。
太陽光発電や蓄電池を含めた家づくりにお悩みなら、ぜひ一度smileco(スマイルエコ)へご相談ください。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました。
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