本記事では、「太陽光発電と蓄電池は一緒に設置した方がお得なのかな?」
「太陽光発電と蓄電池をセットで設置するメリットは?」という疑問にお答えします。
太陽光発電や蓄電池の導入は条件が様々なので、混乱してしまうこともあるかと思いますが、蓄電池について、相場やセット導入のメリット・デメリットを出来る限り分かりやすく解説しています。
目次
【結論】太陽光発電と蓄電池のセット価格は「約180〜290万円」!内訳を解説
経済産業省 太陽光発電についてによると、2023年の新築家庭用太陽光発電の導入費用は1kWあたり28.8万円でした。
一般的な家庭では3kWから5kWの容量が導入されており、その相場は86.4万円から144万円になります。
また、経済産業省 定置用蓄電システムの目標価格および導入見通しの検討によると、家庭用蓄電池の導入費用は1kWあたり18.7万円でした。
一般的な容量である5kWから8kWの場合、相場は約93.5万円から149.6万円とされています。
したがって、太陽光発電と蓄電池のセットの相場価格は約180万円から294万円となります。
見積もりをチェックするときの大切なポイント
見積もりの内容がわかりやすく、細かい内容も記載されているかがポイントです。
このポイントは初めて見積もりされる方からしたらわかりにくいかと思います。
ですが、重要なのでチェックしておきましょう!ポイントをまとめました!
①合計金額が正しいか
合計金額を確認する際は、補助金が適用される前の金額を必ず確認しましょう。
なぜなら、自治体によって補助金の額が異なるため、補助金が差し引かれた金額では、一般的な相場との正しい比較ができなくなるからです。
②内訳が正しいか
合計金額だけでなく、太陽光パネル本体やパワーコンディショナー、工事費などの価格も確認しましょう。
値引きに関しては、信頼できる業者は定価と仕切り価格をわかりやすく記載し、値引きはごくわずかであることを示す見積もりを提供してくれるでしょう。
もし複数の見積もりで悩む場合は、金額の根拠が明確に示されている業者を選ぶのがおすすめです。
③保証の期間や内容
太陽光発電システムは少なくとも10年以上使用することが想定されていますので、アフターサービスや保証期間は特に重要です。
メーカーの保証だけでなく、見積書には施工業者独自の保証や、設置後の無料点検や不具合時の連絡先などが記載されていると安心です。
④補助金の内容、申請書代行があるか
地域ごとに補助金が異なるため、どの補助金をいくら受け取れるのかを確認しましょう。
補助金に関する手続きは大変難しいので、申請書の代行作成を行ってくれる業者を選ぶと安心です。
見積書に代行作成のサービスが記載されているかも併せて確認しましょう。
見積もりをお願いした際は、この4点を確認しておきましょう!
もし記載がない場合は業者の人に確認することも忘れないようにして、答えてくれない会社はやめておきましょう!
蓄電池を検討されている方はぜひ、複数の会社から見積もりを出してもらってから見分けるようにしましょう!
太陽光発電と蓄電池をセットで導入するべき理由とは?
もし余裕があれば、太陽光発電と蓄電池を一緒に導入することをおすすめします。
セットで導入することで、太陽光発電によって生成された電力を蓄え、自分の好きな時にその電力を使うことができます。
これにより、電力会社からの電力購入量を減らし、毎月の電気代を節約することができます。
蓄電池を導入しておけば、FIT制度の期間である10年が終了した後でも、太陽光発電で生成した電力を効果的に活用できます。
太陽光、蓄電池、それぞれのメリットについてはこちらの記事で詳しく説明しています!
それではFIT制度についてさらに詳しく解説します。
FIT制度
FIT制度とは、太陽光発電によって生成された電力を、あらかじめ定められた価格で電力会社が買い取る制度です。
この制度では、固定価格での買取期間が10年間と定められており、例えば2024年3月にFIT制度の適用を受けた場合、2034年2月まで同じ価格で発電した電力を売ることができます。
FIT制度は、再生可能エネルギーの導入を事業者や一般家庭に促進するために設けられました。
FIT制度により保障される売電価格は毎年見直されており、2021年には10kW未満の家庭用設備の場合、1kWhあたり19円でした。
この価格は2020年の21円/kWh、2019年の24円/kWhから考えると下がる傾向にあります。
2024年度(令和6年度)の固定買取価格は、10kW未満の場合、1kWhあたり16円となります。
FIT終了後も買電量を減らしてお得になる
FITが終了した後、余剰電力販売に関しては、電力会社や新電力が提供する「卒FIT買取サービス」を利用することで継続できます。
現在、2024年時点では、FIT終了者向けの買取価格は1kWhあたり8円から12円となっており、FIT後の売電収入はやや減少する可能性があります。
一方で、電力会社から買う電気料金の平均は再エネ賦課金や燃料調整費などを加味すると30円/kWh以上(2024年6月から)です。
売電価格より電力会社から買う電気代の方が高くなりますので、FITの後は発電した電気を売らずに自家消費したほうが家計にとって得になるでしょう。
セット割引や補助金でもっと抑えられる!
導入費用は、販売店の割引や補助金を考慮することで大幅に削減できます。
特に、補助金は地域や時期によって異なるため、例えば東京都では最大で120万円の補助金が受けられる場合もあります。
補助金の種類や利用条件は地域やタイミングによって異なるため、申請手続きや条件については多種多様です。
そのため、専門家のサポートが必要不可欠です。
太陽光発電と蓄電池のセット導入を検討する際には、必ず専門家や業者に相談しましょう。
補助金に関してはこちらの記事で詳しく説明しています!
太陽光発電と蓄電池のセット導入がおすすめな理由
太陽光発電と蓄電池で家を賢くエコにする運用ができる
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、電力を蓄え効率的に使用することができます。
さらに、電気代の節約や非常時の電力確保など、メリットは多く、お財布にも環境にも良い影響をもたらします。
太陽光発電と蓄電池のダブル発電でも買取価格が固定
太陽光発電と家庭用蓄電池を併用することを「ダブル発電」と呼びます。
このシステムでは、電力を一旦蓄電して自家消費することができます。
そのため、夜間の電力を安い単価で蓄えておき、電気代の高い日中に使うことで、電気代削減や、余剰電力を増やすことができます。
余剰電力が増えることで売電収入も増加する見込みがあります。
ダブル発電を効果的に活用すれば、経済的なメリットが得られるでしょう。
太陽光発電と蓄電池をセット購入するデメリット
当たり前の話ですが、ご家庭で電気をあまり使用されていない方はそもそも自家消費するメリットはありません。
日が沈んだ18時以降に電気をほとんど使用されない方についても、蓄電池に電気を貯める必要性はないでしょう。
そういった方は太陽光発電と蓄電池を購入するのではなく、コンセントタイプのポータブル蓄電池を購入して、万が一の停電に備える事ができます。
太陽光発電と蓄電池を別々に買うデメリット
広い設置スペースが必要
太陽光パネルを先に設置し、その後に蓄電池を設置する場合、太陽光発電用と蓄電池用にそれぞれ別々のパワーコンディショナーが必要になる場合があります。
その場合、広い設置スペースが2つ分必要になってしまいます。
後から蓄電池の購入をお考えの方は、パワコンを2台設置しないといけないかどうか、1台にまとめられるかを調べてご検討下さい。
工事代が2倍
また、太陽光発電と蓄電池を別々に購入すると、工事代やパワーコンディショナの設置・廃棄費用などがそれぞれにかかってしまいます。
合計で見た時には、セットで購入するよりも、別々に設置すると高額になるでしょう。
また販売店側からの立場では、太陽光発電システム自体の価格が大きく下がっており、太陽光発電だけの販売で得る利益が少なくなっているので、太陽光発電と蓄電池をセット購入する場合はセット割引に対応してくれるケースが多くみられます。
結果としては、工事費で大きな割合を占める人件費も、同時購入したほうが抑えられます。
太陽光発電と蓄電池をセットで導入する時には、太陽光の発電量と蓄電池の容量で価格が決まります。
屋根という限られたスペースで太陽光でたくさん発電するためには、ソーラーパネルの性能がよく、小さくてもたくさん発電できるメーカーのものが最適です。
国内メーカーにかぎらず、安くて性能の良い海外メーカーもたくさんありますので、販売店に相談してあなたのご家庭に最適な発電量が出せるパネルを選んでもらいましょう。
ボッタクリ価格を防ぐために、太陽光発電の発電量に合わせた蓄電池の容量の目安や、太陽光発電と蓄電池をセットで導入する費用の大体の目安を知っておくと安心です。
注目のシステムをご紹介
多くのメーカーが太陽光発電と家庭用蓄電池を組み合わせたシステムとして販売しています。
以下では、これら製品の性能特徴などを紹介します。
長州産業「スマートPVマルチ」
6.5〜16.4kWhと幅広い蓄電容量を持ち、単機能型またはハイブリッド型、特定負荷型または全負荷型から選択することができます。
AI機能が搭載されており、インターネット経由で翌日の天候情報に基づき、夜間の充電量を自動で制御することができます。
ライフスタイルに合わせて二つのモードがあり、これらによって余剰電力を最大限に活用することができる特長があります。
さらに、遠隔で発電や消費、充放電などの電力状況を確認できます。
この蓄電池は高品質でありながら、比較的安価に入手できますが、海外メーカーに比べて価格面で劣る場合があります。
シャープ「クラウド蓄電池システム9.5kWh」
蓄電容量は9.5kWhです。
ハイブリッドタイプで、特定負荷型or全負荷型から選ぶことができます。
クラウド上のHEMSサービス(COCORO ENERGY)との連携で、AIによる自家消費率アップや、雷に対応した停電対策機能で経済性を高めます。
蓄電池連携型/ハイブリッドパワーコンディショナと蓄電池を同時に設置した場合、システム構成機器と充電可能容量を15年間有償または10年無償で保証します。
保証期間が長いため、安心して長期間利用できる上、コンパクトなデザインで設置場所にも不安を感じません。
ニチコン「トライブリッド蓄電システム」
容量は7.4〜14.9kWhとなっており、V2Hシステムと連携しています。
これにより、太陽光で発電した電力を電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)のバッテリーに充電したり、逆に車のバッテリーから家庭で使用したりできます。
太陽光を最大限に自家消費するグリーンモード、太陽光の発電で電気自動車を充電するEVモード、太陽光で発電した電気をしっかり売る売電モードなど、ライフスタイルにあわせた3つのモードで無駄なく電気を使いこなします。
直感的に使えるリモコンはインターネット接続で様々なサービスに対応します。
ただし、機器のサイズがやや大きく、設置スペースやメンテナンススペースが必要となる点がデメリットです。
家庭用蓄電池を選ぶポイント
①容量
まず初めに、太陽光発電システムの設置容量を基準に蓄電池の容量を選ぶのがおすすめです。
理由は、太陽光発電で作られた電力を蓄えておく際に、より多くの電力を蓄えられるようにする為です!
既に太陽光発電システムが設置されている場合は、1日の平均発電量から必要な電力使用量を差し引いた値を考慮して蓄電池の容量を決定します。
②価格
家庭用蓄電池の容量が大きいほど安心ですが、その分価格も上がります。
容量が増えるにつれて本体価格も高くなる傾向がありますので、使用量に適した容量を選ぶことが重要です。
蓄電池を設置する際の補助金などもありますので、そちらも利用しながらよりお得に、より納得のいくものを選ぶようにしましょう!
③寿命
家庭用蓄電池の寿命はおおまかに10〜15年とされています。
家庭用蓄電池に一般的に使用されているのは「リチウムイオン電池」です。
このタイプの電池はコンパクトでありながらパワフルであり、長期間にわたって使用することができるのが特徴です。
蓄電池にも種類がたくさんあるのでたくさんのメーカーと比較しながら、選んでみましょう!
④家電や電気の使用時間から考える
各ご家庭によって、電気を使う量は違ってくるかと思いますので、ご家庭にあった容量を検討することが必要になってきます。
その家庭用蓄電池の容量を決める際には、1日の電気使用量を計算し、必要な容量を逆算する方法もあります。
具体的には、「出力(W)× 使用時間(時間)÷ 1000 = 電力量(kWh)」という計算式を用いて求めます。
さらに詳しくはこちらの記事まで!
【これからの方へ】セット導入は業者を頼るべき理由とは?
太陽光発電・蓄電池のセット導入は業者を頼った方が手間が省け、お得に導入できます。
①専門知識と経験
導入には専門的な知識が必要になります。
補助金に関しては特に難しく、情報収集の手間などを考えると、業者を頼むのが良いかと思われます。
最適なシステムの選択や効率的な設置を行うので、最大の性能と効果を得ることができ、アフターサポートなどの保証も安心できます。
②コストの削減
業者は一般的に太陽光発電と蓄電池のセットを大量に購入し、製造業者から割引を受けることができます。
また、専門業者は設置やメンテナンスに関する効率化されたプロセスを持っており、これによりコストを削減できます。
そのため、業者を通じてセットを購入することで、一般的に費用を抑えることができます。
太陽光発電と蓄電池のセット導入は「住まいるエコ本舗」がおすすめ!
太陽光発電と蓄電池のセット導入は「住まいるエコ本舗」がおすすめです。
住まいるエコ本舗では、専門的な知識・経験を持ったスタッフが多く在籍しており、それぞれの生活や住宅の周辺環境に合ったプランをご提案させていただきます。
また、定期的なメンテナンスにも対応しており、長期間にわたってお客さまの安心をサポートしています。
高額な費用が必要な太陽光発電・蓄電池の導入だからこそ、プロの業者のサポートが大切です。
相談やアドバイスを無料でおこなっておりますので、お悩みの方はぜひお問い合わせください。
まとめ
太陽光発電と蓄電池のセット導入は、電気代の節約や売電収益の最大化だけでなく、さまざまなメリットがあります。
しかし、専門的な知識や情報が必要なため、一般の方にとっては悩みの種となることもあります。
そんな方には、まず専門業者に相談することをお勧めします。
専門業者は個々のニーズに合ったプランを提案し、補助金の活用方法などもアドバイスしてくれます。
当社では再生可能エネルギーを活用した自給自足の生活を提案しています。
太陽光発電や蓄電池の導入に際して補助金の活用方法についても無料でアドバイスしていますので、お気軽にお問い合わせください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
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監修:難波博司
(太陽光発電プロコンサルタント)
蓄電池や太陽光発電に関する記事を多数監修しています。技術的な内容をわかりやすく伝えることを大切にし、お客様が納得して導入できるよう、日々サポートしています。お客様第一の姿勢で信頼性の高い記事を提供しています。
監修:築山享晃
(光熱費削減プロコンサルタント)
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