蓄電池について詳しい導入費用や、選ぶポイントなどを、メリット・デメリットを踏まえながら解説していきます。
ぜひ蓄電池導入の際に参考にしてみてください!
目次
蓄電池とは?特徴や仕組み
家庭用蓄電池とは、太陽光パネルからの電力を蓄えるための装置です。
一般的には、太陽光パネルから発電された電力を蓄電池に貯めることで、太陽光発電システムで電力の自給自足を目指すことができます。
また、停電時に備えて備え付けの電力を利用することもできます。
家庭用蓄電池があることで、万が一急な自然災害が起きても安心できます。
蓄電池の中にはリチウムイオン電池や鉛蓄電池などの化学物質を利用しています。
これらの蓄電池は、家庭や小規模施設で使用されるように設計されており、簡単に設置できるようになっています。
家庭用蓄電池の仕組み
蓄電池の充放電は、化学反応によって行われます。
この化学反応を説明する際には、「イオン化傾向」という考え方が重要です。
蓄電池は通常、二つの電極(陽極と陰極)と電解液で構成されています。
これらの電極の間を電子が移動します。
陽極は通常、電解質に溶けにくい性質を持ち、一方、陰極は溶けやすい性質を持っています。
この性質の違いが「イオン化傾向」と呼ばれ、電圧の発生に関与します。
つまり、このイオン化傾向の違いによって、蓄電池内で電圧が生じます。
蓄電池は何度も充電して使用できるため、これを二次電池と呼びます。
電気は直流で充電されますが、家庭で使用する電力は交流です。
そのため、蓄電池からの電力を家庭用に使用するには、パワーコンディショナが必要です。
家庭用蓄電池の特徴
①寿命が長い
蓄電池の寿命はサイクル数で表すことができます。
以前は4,000サイクルが一般的だったのに対し、リチウムイオン電池の材料や設計の改善によって、ここ最近では6,000〜12,000サイクルの製品が増えてきました。
これは、1日一回の充放電と仮定すると、約15〜30年の期間使うことができることを示しています。
②機能がたくさん追加されている
太陽光発電がどのメーカーでも連携できるような蓄電池や、AIが搭載されていたり、インターネットに接続することでスマートフォンからいつでも発電量を確認することができます。
さらに、一部の蓄電池はV2Hシステムと連携可能で、電気自動車を蓄電池のように使用することができます。
③地震や災害への対策
地震への対策として、縦揺れ横揺れにも対応できるような正方形のものや、水害への対策として、ネジ穴レス設計が採用されており、約50cmの浸水でも耐えることができます。
さらに薄型の壁掛け設置が可能なタイプもあり、設置場所の幅も広がっています。
蓄電池の種類
家庭用蓄電池には主に4種類あります。
それぞれの特徴やメリット・デメリットの詳細を説明していきます。
全負荷型・特定負荷型
まず蓄電池の種類として「全負荷型」or「特定負荷型」がございます。
全負荷型の蓄電池は、停電時に家中で電力を使う事ができます。
よって停電時でも、特定負荷では使用できない、エアコンやIHクッキングヒーターが使用できます。
その分出力が高いので、蓄電池の残量には注意が必要です。
一方特定負荷型は、停電時にあらかじめ選択した場所のみで電力を使用できます。
例えば冷蔵庫やリビングの照明、などと限られていますが、その分電力消費量も抑える事ができます。
全負荷と比べて価格が低く導入しやすいのも特徴です。
単機能型・ハイブリッド型
「全負荷型」or「特定負荷型」に続き、「単機能型」or「ハイブリッド型」の違いについてもご説明していきます。
ハイブリッド型は、太陽光発電と蓄電池のパワーコンディショナを一つにまとめた蓄電池を指します。
一つにまとまっている分、限られた場所でも設置する事ができます。
さらに単機能型では何度もパワーコンディショナを行き来するため、電力ロスが生まれてしまいますが、ハイブリッド型は一つのパワーコンディショナで電力を変換するので、単機能型と比べて電力ロスが少ないため変換効率が高くなります。
ですが太陽光発電をすでに設置している場合は、太陽光発電のメーカーによって連携できないものがあったり、後からつける場合保証の対象とならない恐れがあります。
この場合は、単機能型の蓄電池をおすすめします。
単機能型は蓄電池のパワーコンディショナのみがついています。
よって蓄電池と太陽光発電それぞれにパワーコンディショナが必要です。
パワーコンディショナが二つ必要になるので、設置するにはその分広いスペースが必要です。
ハイブリッド型と比べても価格が低く、太陽光発電を導入している場合でも、メーカーに左右されにくいのが特徴です。
蓄電池は普及している?
蓄電池の普及率は年々高まっています。
その背景には、三つの理由があります。
①防災対策
日本は災害の多い国であり、地震や停電に備えて家庭用蓄電池を導入する家庭が増えています。
例えば、夏場に停電が起きたため、エアコンが使えなくなるということもあります。
大人なら耐えることができるかもしれませんが、小さなお子様や高齢の方だとエアコンがきかない室内では命に関わることもあるでしょう。
このような事態を回避するためにも、家庭用蓄電池を準備しておくことが重要です。
蓄電池を導入し太陽光発電と併用することで、災害時でも電気を溜めておくことができるので、安心して電気を使うことができます。
②固定価格の買取が終了した
FIT制度は電力の売電にあたって、固定価格で電力を10年間買い取ってくれるシステムです。
とても魅力的な制度ですが、10年を過ぎると固定価格で買い取ってもらえず、売電収入を安定して得ることが難しくなり、この状態を卒FITと呼びます。
卒FITの対策として、売電するよりも自家消費を進める方が電気代の節約になりお得です。
自家消費を進めるにあたって、家庭用蓄電池を導入することで、電力を溜めて好きなタイミングで使用できるので導入する方が多くなっています。
③補助金の活用
蓄電池を導入することで補助金の申請ができるようになります。
2024年度における現時点で国が行なっている補助金は以下の通りです(2024年5月21日現在)
①「子育てエコホーム支援事業」
②「家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)」
③「経済産業省および環境省によるZEH・ZEH-M補助事業」
蓄電池を導入することでお得な補助金が活用できます。
蓄電池の相場価格は?
相場価格
蓄電池の価格相場を考える際には、本体価格と設置工事費用の両方を考慮する必要があります。
設置工事費用は通常20万円から35万円程度で、この金額に蓄電池本体の価格が加わります。
蓄電池の本体価格はメーカーや容量によって異なりますが、一般的には約60万円から100万円(5.0〜8.0kWh)が相場です。
※メーカーごとによって価格は異なります。
したがって、販売価格総額は約80万円から135万円程度となります。
ただし、配線工事費やその他の諸経費が別途かかる場合もあるので、見積書を入手する際には内訳金額も確認することが重要です。
一般的に蓄電容量が多く性能が高い製品ほど価格が高くなりますが、その分停電時の動作も良くなる傾向があります。
ローン
蓄電池の購入にあたって、3つのローンが使用できます。
・ソーラーローン
太陽光発電システム導入の為のローンになっているので、蓄電池の導入にも利用することができます。
後から蓄電池を導入する場合も利用できます。
・住宅ローン
新しく家を買う時に、蓄電池を取り付けるのに利用できます。
古い家に後から取り付ける場合は、ローンの借り換えを行うことで取り付けることができます。
・リフォームローン
リフォームに合わせて蓄電池を設置する際に利用できます。
蓄電池の節電効果は?
蓄電池を導入すると、電気代の節約に繋がります。
なぜなら、太陽光発電で生み出された電力を蓄電池に蓄えておく事ができるからです。
ここで実際に蓄電池を使用すると、どれほど電気代がお得になるのかみていきましょう。
具体例
太陽光発電5.0kWh(南面設置)
関西電力 従量電灯A 電気代15,000円の場合
太陽光発電の設置によって年間約132,000円の節約が見込まれます。
5.0kWhの蓄電池を導入し、売電を優先するモードに設定する事で、年間で約103,000円の節約が見込まれます。
値段だけを見ると、太陽光発電の設置のみの方が効果が高いのではないかと思いますが、蓄電池を導入しておくと、電気代の値上がりにも対応する事ができ、長い目で見たときにも自家消費に回す事ができるのでメリットが大きくなります。
うまく使わないと逆に電気代が高くなってしまったり、蓄電池の初期費用を回収できないこともあるので注意が必要です。
家庭蓄電池を購入するメリット
・電気代の節約になる
蓄電池を設置すると電気代の節約になります。
電気料金は多くの電力会社で昼間は高く、夜間は安く設定されています。
蓄電池がない場合、使用時間帯の電気料金を支払いますが、蓄電池があれば深夜帯に安く買った電気を充電し、昼間に使用できるのです。
ただし、時間帯による電気料金の違いは契約プランによって異なるため確認が必要です。
・非常時にも使用可能
もし停電が発生した場合、蓄電池があれば予め蓄えた電力を利用し、家庭内の電化製品を一定期間動かすことが可能になります。
また、太陽光発電と組み合わせることで、電力会社からの供給が途絶えても家庭内の電化製品を使用できます。
蓄電池を備えることによって、防災対策としても役立つようになります。
・電気を貯められる
蓄電池を導入すると夜間や曇りや雨の日でも、事前に蓄えた電力を利用できます。
太陽光発電システムと蓄電池の組み合わせにより、災害時にも頼りになる家庭を実現できます。
・パワコンを新しく交換できる
蓄電池とパワーコンディショナが統合された製品を導入することで、パワーコンディショナを新しいものと交換することができるというメリットがあります。
蓄電池とパワーコンディショナが一体化しているため、これまで以上にスペースを取らず、また変換効率が向上しているため、売電量も増加します。
・ダブル発電で利益が安定
ダブル発電とは、10kW未満の太陽光発電と自家発電設備エネファームの両方が発電し、余剰電力が増加する状況を指します。
これにより、自家消費を最大限に行うと同時に、余剰電力も増加するため、蓄電池を導入することでさらなる利益を得ることができます。
・電気自動車と相性がいい
蓄電池は一般的に電気自動車と相性が良いとされています。
V2Hを利用することで、電気自動車のバッテリーを蓄電池として使うことが可能です。
V2Hは、電気を貯めることはできず、代わりに内部の変換機能によって自宅で利用可能な交流電力を直流電力に変換します。
その結果、自宅の電力を直接電気自動車に供給して充電することができます。
蓄電池を購入するデメリット
・導入費用が高い
蓄電池のデメリットは、導入にかかる費用が高額であることです。
主要メーカーの蓄電池本体価格は、一般的な容量である5.0〜8.0kWhのタイプで約60万円から100万円程度です。
加えて、設置工事や電気工事にも費用がかかり、本体+工事費込みで約80万円から135万円程度です。
・家庭によっては不要
電気料金がすでに安い場合や設置場所が不十分な場合には、蓄電池の設置が不要な場合もあります。
電気料金が既に安い家庭では、蓄電池の導入による電気代の削減効果が少ない可能性があります。
そのため、蓄電池の設置費用を回収するための時間が長くなり、経済的なメリットが少ないと考えられます。
さらに蓄電池は比較的大きな機器であり、設置場所が限られている場合には適切な設置が困難なことがあります。
設置場所が不十分な場合、安全性や故障リスクが増大する可能性があります。
蓄電池の導入を検討する際には、事前に電気料金の現状や設置場所の確保が必要な条件となります。
・リチウムイオン電池の劣化
リチウムイオン電池は使用により徐々に劣化します。
特に高温や過充電、過放電は劣化を早めます。
蓄電池の長寿命を維持するためには、充電を頻繁に行うことが重要です。
・置き場所が必要
十分な置き場所が必要になってくる点もデメリットとして挙げられます。
蓄電容量が6kWhを超える場合、基本的には屋外設置が必要になります。
屋外設置の場合、天候や気候の影響を受けるため、リチウムイオン電池の特性である高温多湿な場所や直射日光を避ける必要があります。
また、運転時には多少の騒音が発生するため、近隣住民への配慮が必要です。
一方、屋内設置の場合、蓄電池にはエアコン室外機一台分のスペースが必要です。
さらに、分電盤の位置によっては設置可能な場所が限られる場合がありますので、事前に確認が必要です。
蓄電池の導入デメリットを補う方法
デメリットを先ほどご紹介しましたが、続いてそのデメリットを補う方法をご紹介します。
蓄電池の業者選び
蓄電池を導入する際に最も重要なのは、信頼できる設置業者を選ぶことです。
設置業者を選ぶ際には、電気工事士などの必要な資格やメーカー認定の有無、施工実績、会社のウェブサイトの内容、行政指導の対象になったことがあるかなどをチェックすることが重要です。
また、すべてを業者に任せず、自らも情報収集を行うことが重要です。
インターネットなどで情報を収集しながら、設置業者の現地調査結果、作業内容、見積もり、発電シミュレーション、補助金情報などを納得がいくまで確認し、疑問点を解消しましょう。
コスト面やメンテナンスのこと、不安なことや本記事で紹介したポイントなどについてしっかり確認を行いましょう。
太陽光発電と蓄電池のセット購入だとお得に
現在、電気料金の高騰に対処するため、太陽光発電と蓄電池の同時導入が注目されています。
太陽光発電と蓄電池を同時に導入することで、発電した電力を蓄電池に貯めることができ、効率的な電力利用が可能になります。
太陽光発電は昼間にしか電力を生成できないため、天候の悪い日や夜間には電力会社から電気を購入する必要があります。
太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、余った電力を蓄えておき、天候の悪い時や夜間に使用することで、電気料金を削減できます。
また、太陽光発電に関連する補助金の一部は、蓄電池の導入が条件となっている場合もあります。
さらに、国や自治体からの蓄電池に関する補助金もあり、セットで導入することで経済的にもメリットがあります。
このことから蓄電池は太陽光発電とセットで設置することで、みなさんにとってプラスになります。
今蓄電池の設置を考えている方は、ぜひこの機会に太陽光発電の設置も検討してみてください!
補助金を活用しよう
この記事を読んでいる方で太陽光発電には補助金制度があることは知っているけれど、蓄電池にも補助金制度があることを知らない方もいるかと思います。
そんな方はぜひ、どのような補助金制度なのか、どのくらい負担が少なくなるのか見て下さい!
補助金制度は国が行なっているものと、各自治体が行なっているものがあります。
2024年度時点で国が行なっている補助金は以下の通りです(2024年5月21日現在)
①「子育てエコホーム支援事業」
「子育てエコホーム支援事業」とは、エネルギー価格などの物価高騰の影響を受けやすい子育て世帯・若者夫婦世帯に省エネ設備の取得を支援するための補助金事業です。
◆補助金額は蓄電池の台数にかかわらず、1戸あたり64,000円になります。
②「家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)」
「家庭・業務産業用蓄電システム導入支援事業(DR補助金)」とはカーボンニュートラルを目指して蓄電池などの電力の安定供給及び再エネ設備の更なる導入促進を応援するために国が用意した補助金事業です。
◆補助金額の上限は60万円です。
③「経済産業省および環境省によるZEH・ZEH-M補助事業」
こちらは蓄電池のみを対象としたものではなく、新築の戸建てをZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)にした場合に出る補助金です。
新築戸建てをZEH性能で建築し、さらに蓄電池を導入する場合に追加でKWhあたり2万円(補助対象経費の1/3又は20万円のいずれか低い額を加算)が補助されます
これらの補助金はそれぞれ条件がありますので、詳しくは別の記事にて紹介しております。
補助金制度の詳しい内容はこちら
自宅に合った蓄電池を選ぶポイント
・電気の使用時間から考える
家庭用の電池を選ぶときには、1日の電気の使い方を考えることが大切です。
具体的には、使う家電の電力と使う時間から計算します。
その計算式は以下の通りです。
「出力(W)× 使用時間(時間)÷ 1000 = 電力量(kWh)」
家電の出力は、例えば電子レンジが約1400W、エアコンが約750W、洗濯機が約400W、冷蔵庫が約200W、液晶テレビが約50Wぐらいです。
ただし、製品によって出力は違うので、確認しましょう。
・容量
太陽光パネルの容量を基準にして、電池の容量を選ぶのが良いとされています。
既に太陽光パネルがある場合は、1日の平均で発電する電力から使用分を引いて考えましょう。
パネルがない場合は、夜に使う電力を考えて容量を決めます。
・価格
家庭用電池の容量が大きいほど値段も上がります。
使う電力に合わせて、選ぶことが大切です。
家庭用電池には、全負荷型と特定負荷型の2つがあります。
停電などのときは全負荷型のほうが安心ですが、値段が高くなりやすいです。
・寿命
家庭用蓄電池はだいたい10〜15年もちます。
メーカーによって異なりますが、保証期間を考えると良いです。
リチウムイオン電池が一般的であり、小さいけれどパワフルで長く使えます。
蓄電池おすすめ製品&メーカー
住まいるエコ本舗で人気のおすすめ商品を三つピックアップしました!
それぞれの特性をご覧ください!
1位:カナディアンソーラー「EPCube」
・ハイブリッド型蓄電池
本来であれば蓄電池と太陽光発電でそれぞれのパワーコンディショナが必要になりますが、EP Cubeの蓄電池はハイブリット型蓄電池になるので一つで解決します。
あまり機械を設置したくないご家庭や、広い設置場所が取れず、コンパクトに収めたいご家庭におすすめです。
デザインもすらっとした縦長の、ライトグレーのような色味で、あまり周囲の邪魔をしません。
・運転モードの対応が豊富
四つの運転モード(蓄電優先モード・グリーンモード・スマートモード・売電モード)があり、これらを使い分けることで、ご家庭の状況に合わせて効率的に電力を使用できます。
・リン酸鉄系リチウムイオン電池使用で安心
リン酸鉄系リチウムイオン電池はよく使われているリチウムイオン電池と何が違うのかというと、電池の内側で熱を持ったとしても故障しにくいことや、爆発や、発火のリスクが少ないことから安全性が高いとされています。
さらに品質保証が15年と長く、安心してお使いいただけます!
・停電時でも安心して使用できる
EP Cube蓄電池はお家全体に電気を通すことができる全負荷型なので、突然の停電などにも安心してお使いいただけます。
さらに、200Vにも対応している為、IHなどにも対応できます。
停電時や災害の備えとしてお考えの方も、EP Cubeの蓄電池がおすすめです!
2位:オムロン「KPBP-Aシリーズ」
オムロンは国内メーカーで太陽光発電のパワーコンディショナが非常に有名です。
蓄電池に関してもかなりのシェアを誇っています。
・自由自在に組み合わせる事ができる
蓄電池システムは、一度設置すると、そのタイプのままで使用するのが一般的です。
たとえば、単機能型で設置すると、後からハイブリッド型に変更することは難しく、家庭の状況や設備の更新に柔軟に対応することができません。
しかし、「マルチ蓄電プラットフォーム KPBP-Aシリーズ」は、最初に単機能型として導入しても、必要に応じて後からハイブリッド型や全負荷対応型にアップグレードできるという、業界初の柔軟性を持っています。
・蓄電容量が豊富
KPBP-Aシリーズは、5種類の蓄電容量から選択する事ができます。
蓄電システムを増設することもでき、容量は6.3〜16.4kWhまで幅広く、特に16.4kWhは家庭用としては最大クラスの容量となっています。
・コンパクトな設計
蓄電容量16.4kWhという業界最大クラスの容量を持ちながら、オムロンのKPBP-Aシリーズは非常にコンパクトな設計が特徴です。
KPBP-Aシリーズの蓄電池は幅490mm×高さ1009mm×奥行き295mmで重量は153kgです。
他社の蓄電池と比べても非常にコンパクトで、設置のスペースに困らないのが特徴です。
例)ニチコン ESS-U2X1(16.6kWh) 幅1060mm×高さ1250mm×300mm 重量234kg
・塩害・積雪地域にも対応している
KPBP-Aシリーズは屋内外のどちらにも設置ができるので、重塩害地域や積雪地域でも問題なく設置できます。
特に塩害に強い設計がされているため、海岸から500m以内の重塩害地域でも、専用の重塩害対応タイプのパワーコンディショナを使用する事で、安心して設置する事ができます。
・AI機能が搭載されている
AI機能が搭載されているので、翌日の気象情報をもとに蓄電池の充放電を最適化します。
また災害や気象警報が発令された場合には、自動的に蓄電池を満充電にして、停電に備える事ができます。
これにより、お子様や高齢者が一人で過ごしている時でも、突然の停電に対する備えができて安心です。
3位:ダイヤゼブラ「EIBS7(アイビスセブン)」
ダイヤゼブラ電機はかつては田淵電機株式会社として知られていました。
主に蓄電池の製造や、住宅向け電子機器の製造を行っています。
・幅広い太陽光発電と連携できる
ダイヤゼブラの蓄電池はハイブリッド型であり、この特性により変換ロスを抑えることが可能です。
通常の単機能型蓄電池では、太陽光発電で生成された電力を自家消費するまでには、変換が必要ですが、ダイヤゼブラの場合はその変換で生まれてしまう、約15%の無駄を削減できます。
そしてダイヤゼブラは他社とは異なり、太陽光発電システムを直接提供していません。
そのため、ダイヤゼブラの蓄電池はあらゆる太陽光発電システムに接続できるので、太陽光発電を導入している方にも、ダイヤゼブラはおすすめの選択肢となります。
・停電時に多くの電化製品が利用できる
アイビスセブンは停電時に最大5,500Wの電力を利用できます。
これは、一般的な製品の電力が3,000Wであることと比較しても非常に高い数値です。
また、200Vの出力に対応しているため、非常時でも家の全電源を利用することができます。
・寿命が長く保証も安心
ダイヤゼブラの蓄電池は公表されたサイクル数が12000サイクルであり、おおよそ33年間使用可能です。
計算方法→12000サイクル÷365日/年=32.9
一般的に蓄電池の平均寿命は15〜30年とされており、これと比べても、ダイヤゼブラの蓄電池は非常に長い寿命です。
さらに、機器保証が15年と長く、サポート体制もかなり整っているため、安心してお使いいただけます。
・音声案内により管理が簡単に
EIBS7のパワーコンディショナーは、業界で初めて「音声お知らせ機能」を搭載しています。
これにより、停電時などには運転に関する重要な情報を迅速に把握することができます。
さらに、無料のサービスとして、システムの運転状態をスマートフォンで簡単に状況をいつでも確認できます。
さらに詳しい仕様などはこちらの記事で紹介しています!
家庭蓄電池導入の向き不向き
蓄電池を導入するのが向いていない人として、以下のようなケースが考えられます。
1. 電気代が安い場合
蓄電池の主なメリットは電気代の節約ですが、すでに電気代が安い場合は蓄電池の導入によるメリットが少ないかもしれません。
まずはシミュレーションを行い、実際にどれだけ電気代が削減できるかを検討することが重要です。
逆に電気代が高い場合はその分電気代を削減できるでしょう。
2. 日中家にあまりいない場合
一般的に電気代が高くなるのは昼間ですが、家に誰もいない場合は蓄電池を効果的に活用することが難しいです。
ただし、最近では在宅ワークやリモートワークが増えているため、その状況によってはメリットがあるかもしれません。
3. 設置するスペースが十分にない場合
蓄電池の設置には一定のスペースが必要です。
大型の蓄電池の場合、室外機2台分ほどのスペースが必要となります。
また、メンテナンスをするためのスペースも考慮する必要があります。
十分なスペースが確保できない場合は、蓄電池の導入が難しいかもしれません。
逆に電気代が高く、日中家にいることが多いようなご家庭は、蓄電池の導入で得られるメリットが多いと言えます。
近年は太陽光発電や蓄電池などが値上がり傾向
近年、太陽光発電や蓄電池が値上がりしています。
この価格上昇の背景には、半導体不足が大きな要因として挙げられます。
新型コロナウイルスの流行により、リモートワークの普及からデジタル端末の需要が増加し、これによって半導体を使用する製品の需要が高まりました。
その結果、蓄電システムに限らず、自動車や電子機器などの価格も見直されています。
蓄電システムに関しては15%〜30%の値上げが行われています。
将来的に価格が下がる見通しはなく、補助金制度が存在する現在のタイミングで、できるだけ早く購入することがおすすめされます。
家庭用蓄電池の買い時は?
蓄電池の導入数は年々増えています。
半導体不足により価格が上昇しているので、早めの導入に越したことはありませんが、蓄電池がよく導入されるタイミングがいくつかあります。
・太陽光発電と同時に導入する
太陽光発電と同時に導入することで、工事が一回で済み、費用が削減できる場合があります。
他にも連携がスムーズになるなどのメリットもあります。
・補助金が出ているうちに導入する
蓄電池の導入に関しては補助金が用意されていますが、この補助金はいつ打ち切られるかわかりません。
現に、太陽光発電の補助金は2013年度で終了しています。
・卒FIT後に導入する
自家消費のメリットが大きくなる卒FIT後に導入することで、メリットが大きくなります。
グリーンモードと経済モードとは?
グリーンモード・経済モード
グリーンモードは、蓄電池の運転モードの1つであり、特にFIT期間が終了し、売電価格が低下している状況下では、自家消費を進めるにあたって非常に効果的です。
このモードでは、昼間に発電した余剰電力を蓄電池に充電し、夕方から使用できます。
もし、蓄電池が満タンになった場合は、余剰電力を売電することができます。
経済モードは、売電を優先するモードです。
このモードでは、電力の売電を重視し、自家消費よりも売電に焦点が当てられます。
運転モードのおすすめ設定
FIT(固定価格買取制度)期間は、太陽光発電によって発電された電力を一定の価格で電力会社が買い取る制度です。
この期間中は、一定の売電価格が保証され、売電した方がメリットが大きくなるので、蓄電池導入時には主に「経済モード」が選択されます。
経済モードでは、蓄電池は主に電力需要ピーク時の電力供給を支援し、売電による収益を最大化します。
しかし、FIT期間終了後は売電価格が市場価格に従って変動し、期間中より下がってしまうため、自家消費のメリットが高まります。
この時、蓄電池の動作モードを「グリーンモード」に切り替えることがおすすめです。
グリーンモードでは、蓄電池は発電量が豊富な時に電力を蓄え、自家消費量を増やします。
これにより、売電価格が低下しても自家消費量が高まり、電力の需要と供給を調整することができます。
モード切り替えのメリットとして、売電価格にそって考えることで、収益性を維持することができます。
家庭用蓄電池はクーリングオフできる?
家庭用蓄電池を買った後でも、一定の期間内であれば一方的に契約解除できる制度があります。
これを「クーリングオフ」と言います。
クーリングオフできる条件は、商品を手に入れた日から8日以内です。
訪問販売や怪しい電話勧誘には気をつけましょう。
急かされたり、納得できないまま契約してしまうことがないようにしましょう。
蓄電池の業者選びのポイント
どの会社がいいのかは実際のところ見分けるのが難しいかと思います。
ですが、ポイントを押さえておくだけで何も知らない状態で決めるより少しは安心して契約してもらえるかと思います。
押さえておきたいポイント1つ目
押さえておきたいポイントの1つ目は施工実績が豊富であるかどうかです。
これは、ホームページを見るとすぐにわかります!
会社は自信があるから実績を載せているかと思いますので、確認してみるのは失敗しない一つのポイントと言えます。
なので、実績がわからない、どんな資格を持っている人がいるか情報が書いていない、ホームページの内容が薄いなどの会社は避けることをおすすめします!
押さえておきたいポイント2つ目
2つ目のポイントは質問や相談に積極的かつ親身になって対応してくれているかです。
蓄電池を設置される方は、わからないことや不安なことだらけだと思います。
その気持ちに寄り添っておらず、質問した内容が曖昧だったり、対応が淡々としている会社は避けましょう。
例え値段が安くても設置ミスがあったり、何か困ったことがあっても対応してもらえないなどのトラブルを招く場合があります。
安さだけで決めるのは避け、相談にちゃんと乗ってくれる会社を選びましょう!
押さえておきたいポイント3つ目
3つ目のポイントは、見積もりの内容がわかりやすく、細かい内容も記載されているかがポイントです。
このポイントは初めての方からしたら、わかりにくいかと思います。
ですが、重要なのでチェックしておきましょう!
チェックするポイントをまとめました!
①合計金額が税込なのか税抜なのか
②工事内容の欄が「一式」でまとめられていないか
③使用する品番やメーカー、商品名がきちんと記載されているか
見積もりをお願いした際は、この3つを確認しておきましょう!
もし記載がない場合は業者の人に確認することも忘れず、答えてくれない会社はやめておきましょう!
以上、見分ける際に必要な3つのポイントをお伝えしました。
蓄電池を検討されている方はぜひ、複数の会社から見積もりを出してもらってから見分けるようにしましょう!
太陽光発電や蓄電池、住宅設備のことなら住まいるエコ本舗にご相談ください
太陽光発電と蓄電池のセット導入は「住まいるエコ本舗」がおすすめです。
住まいるエコ本舗では、専門的な知識・経験を持ったスタッフが多く在籍しており、それぞれの生活や住宅の周辺環境に合ったプランをご提案させていただきます。
また、定期的なメンテナンスにも対応しており、長期間にわたってお客さまの安心をサポートしています。
高額な費用が必要な太陽光発電・蓄電池の導入だからこそ、プロの業者のサポートが大切です。
相談やアドバイスを無料でおこなっておりますので、お悩みの方はぜひお問い合わせください。
まとめ
ここまで蓄電池の基本的なことについてお話ししてきました!
蓄電池のメリット・デメリットを踏まえた上でご家庭にあったものを導入しましょう。
今後も続く可能性がある電気代の高騰を想定した際にも、蓄電池は強い味方になるはずです。
太陽光発電や蓄電池を含めた家づくりにお悩みなら、ぜひ一度住まいるエコ本舗へご相談ください。
最後までご覧いただき、誠にありがとうございました!
お問い合わせはこちら
以下よりお問い合わせ内容を
お選びください(複数選択可)
監修:難波博司
(太陽光発電プロコンサルタント)
蓄電池や太陽光発電に関する記事を多数監修しています。技術的な内容をわかりやすく伝えることを大切にし、お客様が納得して導入できるよう、日々サポートしています。お客様第一の姿勢で信頼性の高い記事を提供しています。
監修:築山享晃
(光熱費削減プロコンサルタント)
お客様視点で電気代や光熱費の削減に関して、実践的な内容をお届けします。豊富な知識を活かし、お客様の疑問にしっかりとお答えします。どんなご質問でもお気軽にご相談ください!