目次
2024年度(令和6年度)の太陽光発電の売電価格は?
売電価格は年々減少傾向にある
2024年度の家庭用太陽光発電の売電価格は16円となっております。(容量10kW未満)
太陽光発電の売電価格は年々低下しているため、導入する際は、買取をしてくれている今のうちに導入することがおすすめです。
以下の表をご覧いただくと、毎年1〜3円ほどの減額が見られることがわかります。
太陽光パネルの性能向上とパネル自体の価格が下がるにつれて導入しやすくなってきているため、売電価格は下がっています。
スクロールできます
売電価格 | 前年度との差分 | |
---|---|---|
令和6年度 | 16円/kWh | 前年の売電価格と同額 |
令和元年度 | 24円/kWh | 前年の売電価格-2円 |
平成27年度 | 33円/kWh | 前年の売電価格-4円 |
平成24年度 | 42円/kWh | – |
出典:過去の買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー
出典:買取価格・期間等|FIT・FIP制度|なっとく!再生可能エネルギー
売電価格の減少は初期費用が安くなったから!?
初期費用が安くなった理由
太陽光発電がたくさん普及し、たくさんのパネルを作ることができるようになりました。
特にいくつかのメーカーは、海外でも工場を持ち大量生産しているので、太陽光パネルの値段も安くなってきています。
同じく太陽光パネルを設置する費用も年々減っています。
なので、初めにかかるお金を回収するのに、各メーカーごとに大きな違いはないと考えられています。
太陽光発電の売電収入・節電効果の計算
発電量がわかれば、その太陽光発電でどれくらいの期間で投資したお金を取り戻せるのか、つまり回収年数も計算することができます。
発電量の計算についてはこちらの記事で詳しくご説明しています!
売電収入は売上単価(円)×発電量(kWh)で出すことができます。
そして節電にあたり、月々の削減額から、初期費用を回収する年数を導きます。
回収年数を出すためには、まず売電収入を知る必要があります。
電気を全部売る場合、その金額は、作った電気の量に、電気を売るときの値段を掛けたものになります。
売電金額 = 発電量 × 売電単価
たとえば、年間で10万kWhの電気を作って、その電気の値段が27円だったら、年間で270万円の売上があるということになります。18円なら180万円、14円だと140万円です。
そして、その売上をもとにした投資の回収期間は、購入した太陽光発電設備の費用を年間の売上で割れば、大体の年数が出ます。
例えば、2000万円の設備で年間270万円売れるなら、約7. 4年で元が取れる計算です。
ただ、実際には太陽光発電を管理するのにも色々とお金がかかります。
そのため、もっと正確に回収年数を出すには、年間の売上からそれらの経費を引いたもので計算します。
経費には、保険やメンテナンス費用、税金、時々必要になる修理費などがあります。
FIT制度
FIT制度とは、太陽光発電によって生成された電力を、あらかじめ定められた価格で電力会社が買い取る制度です。
この制度では、固定価格での買取期間が10年間と定められており、例えば2024年3月にFIT制度の適用を受けた場合、2034年2月まで同じ価格で発電した電力を売ることができます。
FIT制度は、再生可能エネルギーの導入を事業者や一般家庭に促進するために設けられました。
FIT制度により保障される売電価格は毎年見直されており、2023年は1kWhあたり16円でした。
参考:固定価格買取制度
太陽光発電で売電するまでの流れ
電力会社と経済産業省に申請が必要
売電にあたって様々な申請が必要となってきます。
・電力会社への申請
太陽光発電設備の導入には、系統連系申請を行う必要があります。
これはご家庭に太陽光発電設備を接続するために、管轄の電力会社に売電を許可してもらうための手続きです。
通常2週間から数ヶ月ほどかかります。
必要書類を提出すると、電力需要契約が締結されます。
・経済産業省への申請
次に経済産業省への申請が必要になります。
これは経済産業省にFIT制度を利用すること
を認めてもらうための手続きです。
通常3ヶ月から6ヶ月ほどかかります。
系統連系申請を行なっていないと、申請ができないので、注意しましょう。
3ヶ月から6ヶ月ほどかけて申請を進めます。
それから設置工事に入り、売電スタートになります。
卒FIT後はどうする?
卒FIT後の売電価格は?(電力会社の買い取り価格表を作る)
FITが終了した後、余剰電力販売に関しては、電力会社や新電力が提供する「卒FIT買取サービス」を利用することで継続できます。
現在、2024年時点では、FIT終了者向けの買取価格は1kWhあたり8円から12円となっており、FIT後の売電収入はやや減少する可能性があります。
一方で、電力会社から買う電気料金の平均は再エネ賦課金や燃料調整費などを加味すると30円/kWh以上(2024年6月から)です。
売電価格より電力会社から買う電気代の方が高くなりますので、FITの後は発電した電気を売らずに自家消費したほうが家計にとって得になるでしょう。
以下は、買い取りをしている、電力会社の一部の買取価格です。
・大阪ガス 9.5〜10.5円
・和歌山電力 10〜11円
・ENEOS 10円
・住友林業 11円
電力会社から買取を解除される可能性も
FIT制度(固定価格買取制度)が適用されている間は、あらかじめ政府が設定した一定の価格で電力会社に売ることができます。
FIT制度(固定価格買取制度)が適用されている間は、あらかじめ政府が設定した一定の価格で電力会社に売ることができます。
しかし、FIT制度が終了すると、この契約が法的に維持されなくなります。
つまり、電力会社は太陽光発電からの電力を買い取る義務を持たなくなります。
そのため、FIT期間終了後は、電力会社が自社の需要や経済的な事情に応じて、太陽光発電からの電力の買い取りを停止する可能性があります。
買い取りが解除されることで収入が減少する可能性がありますので、FIT期間終了後は、電力会社の買い取り停止に備えて、蓄電池の導入を検討するか、少しでも高い価格で買い取りをしてくれる会社を探しておくことが大切です。
太陽光発電で売電収入をアップする方法
費用対効果の高いパネルを選ぶ
太陽光パネルの性能が良ければ良いほど、たくさん電気を作ることができるようになります。
そして売電収入アップに繋がります。
有名なメーカーだから良いというものではなく、お家にとって必要な電力量を考えて、必要な電力量をまかなえる数のパネルを設置したときにかかるコストを考え、一番コスパがよいものを選びましょう。
さらに太陽光パネルを置く角度や場所も大きな影響を与えます。少しの角度の変更でも発電量が変わってくるので、専門の業者さんの知識や技術を生かして、一番いい角度や場所を見つけましょう。
高い買取価格を提供する電力会社を調べる
卒FITの際には、高い売電価格を提供する電力会社を調べ、選ぶことが非常に重要です。
電力会社によって提供される価格やサービス内容は異なるため、自宅の条件に最適な電力会社を選択するためには、専門家のアドバイスを受けると良いでしょう。
蓄電池を導入しよう
蓄電池を導入すると、太陽光パネルで発電した電気を溜めたり、夜間の安い料金で電気を買って、日中にその電気を使うことで電気代の削減につなげることができます。
ただし、蓄電池の導入には初期費用やメンテナンス費用がかかります。
また、電気代の削減分と、売電収入の増加分を積み上げて初期費用を回収するには、数年間の時間が必要です。
そのため、費用対効果や導入目的を考えたうえで、慎重に検討することが重要です。
節電をする
節電を行うことで、自宅で消費する電力量を減らし、余剰の電力を売電に回す量を増やすことができます。
具体的には、以下の方法が挙げられます。
・効率的な電化製品の使用
エネルギー効率の高い家電製品を選択し、使用することで電力消費を削減できます。
LED電球や省エネ型家電などを導入することで、同じ機能を維持しながら電力の無駄を減らすことができます。
・節水・節湯
節水型の家電や浴室の省エネ設備を導入することで、給水や給湯にかかる電力を削減できます。
・電化製品の適切な使い方
電化製品を適切に使うことで、無駄な電力の消費を避けることができます。
例えば、スタンバイ状態の消費電力を抑えるために、電化製品を使わないときはコンセントを抜くなどの対策を取ることが重要です。
・時間帯別の電力使用の最適化
昼間に太陽光発電が活発に行われる時間帯に家電を使うことで、自家消費を増やすことができます。
また、電力需要が多くなる18時〜21時は消費量が大きくなりますので、できる限りピーク時以外の時間帯に電気を使うようにすることも有効です。
これらの方法を組み合わせることで、電力の節約が可能となり、余剰の電力を売電に回す量を増やすことができます。
しっかりメンテナンスをしてあげる
高い売電価格を維持するためには、太陽光パネルの発電効率を維持することが不可欠です。
一般的に、太陽光パネルは設置後10年で95〜97%、20年で80〜85%まで発電効率が低下します。
パネルが正常に動作しているように見えることがありますが、故障してからでは費用がかさむので、定期的なメンテナンスを行うことが重要です。
おまけ:太陽光発電を購入する前に注意すべきこと
太陽光発電には様々な補助金制度があります。
補助金制度の予算がなくなる前に導入
国からの太陽光発電に関する補助金は終了しましたが、都道府県や自治体によっては補助金の申請が可能です。
2024年についても、国からの補助金が復活する見込みはなく、自治体の補助金も予算の影響で中断される場合があります。
すでに終了している場合もあるので、事前に確認しておくことが重要です。
補助金に関しては別の記事で紹介していますので、よろしければ参考にしてみて下さい。
信頼できる施工会社の見極め方
どの会社がいいのかは実際のところ見分けるのが難しいかと思います。
ですが、ポイントを押さえておくだけで何も知らない状態で決めるより少しは安心して契約してもらえるかと思います。
押さえておきたいポイント1つ目
押さえておきたいポイントの一つ目は施工実績が豊富であるかどうかです。
これは、ホームページを見るとすぐにわかります!
会社は自信があるから実績を載せているかと思いますので、確認してみるのは失敗しない一つのポイントと言えます。
なので、実績がわからない、ホームページの内容が薄いなどの会社は避けることをおすすめします!
押さえておきたいポイント2つ目
二つ目のポイントは質問や相談に積極的かつ親身になって対応してくれているかです。
太陽光発電システムを設置される方は、わからないことや不安なことだらけだと思います。
その気持ちに寄り添ってない会社や、質問した内容が曖昧だったり、対応が淡々としている会社は例え、値段が安くても設置ミスがあったり何か困ったことがあっても対応してもらえないなどのトラブルを招く場合があります。
安さだけで決めるのは避け、相談にちゃんと乗ってくれる会社を選びましょう!
押さえておきたいポイント3つ目
三つ目のポイントは、見積もりの内容がわかりやすく、細かい内容も記載されているかがポイントです。
このポイントは初めて見積もりされる方からしたらわかりにくいかと思います。
ですが、重要なのでチェックしておきましょう!
チェックするポイントをまとめました!
①合計金額が税込なのか税抜なのか
②工事内容の欄が「一式」でまとめられていないか
③使用する品番やメーカー、商品名がきちんと記載されているか
見積もりをお願いした際は、この3つを確認しておきましょう!
もし記載がない場合は業者の人に確認することも忘れないようにして、答えてくれない会社はやめておきましょう!
以上、見分ける際に必要な3つのポイントをお伝えしました。
太陽光発電システムを検討されている方はぜひ、複数の会社から見積もりを出してもらってから見分けるようにしましょう!
まとめ
今回は売電価格についてや、FIT、卒FIT後のおすすめ電力会社を、紹介しました。
今回紹介した以外にも余剰電力買取プランを用意している会社はあります。
詳細は経済産業省の公式サイトにも事業者の掲載がありますので参考にすると良いでしょう。
※資源エネルギー庁「売電できる事業者」
「地球の環境改善よりも、家計の方が圧倒的に重要」
なので、家計に優しく環境改善するために、補助金などの促進策があります。
ということで、国や自治体の補助金をフル活用して、太陽光発電システムや家庭用蓄電池、省エネ住宅リフォームを行いましょう。
卒FIT対応業者を探すときは、買取金額、契約内容、条件などを詳しく比較して、希望のプランを選ぶことが大切です。
この記事を読んで少しでも太陽光発電に関してや、エコに関して気になる点がございましたら、是非一度住まいるエコ本舗にお問い合わせ下さい!
お客様にとって一番最適な方法を探していきましょう!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
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監修:難波博司
(太陽光発電プロコンサルタント)
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監修:築山享晃
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