こんにちは、住まいるエコ本舗です。
太陽光発電を検討する際「本当に業者が言うほど発電するのか??」
疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。
ここでは、太陽光発電の基礎知識について説明させていただきます。
特に「kWとkWhの違い」や「1日の平均発電量」についてわかりやすくご説明します。
太陽光パネルを自宅に設置するとき一番気になるのは「実際にどれほど発電するのか??」ですよね。
「設置してみたけど、思ったほどの発電量がなかった…」そんな経験は避けたいものです。
なので、太陽光発電における日々の発電量の目安、季節や地域による発電量の変動を解説します。
さらに、おおよその発電量を自分で簡単に計算できる方法もご紹介します。
発電量に影響を与えるさまざまな条件を理解し、太陽光発電を賢く活用しましょう。
目次
1kWのソーラーパネルで発電できる量の目安は1日約2.7kWh
太陽光発電協会が示している基準によりますと、家の屋根に設けた太陽光発電の装置が1kWあたり、
年間で大体1000kWhの電気を作ることができるとされています。
この目安をもとに日々どれくらいの電力が作れるかを考えてみましょう。
365日で割ることで、毎日だいたい2.7kWhの電力を得ることができるという計算になります。
家庭でよく見る太陽光パネルの大きさはだいたい3〜5kWの範囲が主流です
その場合、一日に8.2〜13.7kWhの電力を作ることができると考えられます。
家で余った電力を売る場合、国の定める制度を使うときは、設備が10kW以下の必要があります。
ただし、こうした見積もりは場所による日照の差や、パネルの設置の向きなどで変わります。
太陽光発電協会も年間で電力見積りを出す際、角度と方向が基準の状態の場合判断しています。
そのため、実際に自宅でどれくらいの電力が作れるかは、状況によって異なります。
提示された数値はあくまで一つの目安として考えると良いでしょう。
1日の発電量の推移
太陽光発電というのは、太陽の光を使うことで、太陽が出ている間だけ電気を作る事ができます。
また、太陽の光がどれだけ強いかによって、作れる電気の量も変わってきます。
それによって、一日の中で電気を作る量は変わっていきます。
例えば、東京の日照時間を見てみましょう。
気象庁のデータによると、2021年の東京の日照時間は年間で2,089.8時間だったそうです。
これを毎日に換算すると、平均して約5.7時間の日照があったことになります。
東京の日照時間の月合計値(2021年の場合)
スクロールできます
月 | 日照時間 |
---|---|
1月 | 172.4時間 |
2月 | 214.9時間 |
3月 | 193.2時間 |
4月 | 218.5時間 |
5月 | 150.5時間 |
6月 | 131.6時間 |
7月 | 160.2時間 |
8月 | 175.6時間 |
9月 | 100.7時間 |
10月 | 163時間 |
11月 | 206.7時間 |
12月 | 202.5時間 |
年間の合計値 | 2,089.8時間 |
しかし、季節によって日照時間には大きな差があります。
例えば、雨がよく降る6月や9月は、日照時間が短くなりがちです。
一方で、4月や11月のような春や秋には、日照時間が長い日が多いですね。
日の出から日没までの間でも、太陽の光の強さは時刻によって変わります。
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のデータによると、東京で5月に最も日射量が多い日を見ると、太陽の光はお昼頃に最も強くなり、この時間帯を中心にグラフが山の形をしています。
東京都の5月の水平面日射量
太陽光発電で作る電気の量は、太陽の光がどれくらい当たるかによります。
資源エネルギー庁が出している、以下のグラフを見てみてください。
場所や季節によって差はありますが、晴れた日(黄色のグラフで示されています)は、
朝日が昇ると同時に少しずつ電気をたくさん作り始めて、お昼頃が一番作れる時間になります。
そして、夕方になると太陽が沈むにつれ、作れる電気の量も少なくなっていきます。
太陽光発電の天候別発電電力量の推移
このグラフからも分かる通り、太陽光発電で一日に作る電気量は、その日の天気で変わってきます。
晴れた日は、お昼ごろが一番電気をたくさん作れる時間で、きれいな弓の形のカーブを描きます。
しかし、曇りや雨の日は、作れる電気が少なくなります。
また、曇りの日には、電気を作る量が不規則に変わることもあります。
太陽光発電の発電量が天気に左右されるのは、太陽光発電の発電方法と深く関係しています。
太陽光発電の仕組みがもっと詳しく知りたい方は、以下の記事も読んでみてくださいね。
参考資料
東京都環境局「2030年カーボンハーフに向けた取組の加速」
太陽光発電協会(JPEA)「よくあるご質問」
経済産業省「FIT制度・FIP制度における2022年度以降の買取価格・賦課金単価等を決定」
国土交通省気象庁「観測開始からの毎月の値」
NEDO日射量データーベース閲覧システム「年間時別日射量データベース(METPV-20)」
経済産業省資源エネルギー庁「第3節②太陽光発電」
ソーラーパネル1平方メートルあたりの発電量は?
では、ソーラーパネル1平方メートルあたりがどれほど電気を作るかについてお話しましょう。
家に設置されるソーラーパネルは大体縦1.5メートル、横1メートルくらいのサイズが多いですね。
ソーラーパネルがどれだけの電気を生成できるかを示す「公称最大出力」という値があります。
この数値はメーカーや製品によって様々ですが、一般的には約250Wから380W程度です。
公称最大出力÷パネルのサイズ=大体1平方メートル180W〜220W発電することになります。
ただし、この数値は目安として考えてください。
実際の発電量を知りたければ、メーカーのウェブサイトでの確認をおすすめします。
さらに、何社かのソーラーパネルメーカーは、自宅でどれくらいの電気を生成できるかを見積もることができるシミュレーションツールをウェブサイトに提供しています。
参考資料
XSOL「住宅用太陽電池モジュール」
サニックス「製品情報」
ソーラーフロンティア「太陽電池モジュール」
シャープ「太陽電池モジュール NU-259AM 仕様/寸法」
地域や季節によって発電量はどのくらい違う?
太陽光発電の発電量が、地域や季節によって大きく変わることは、さきほどお話しましたね。
今度は、日本全国で日射量と発電量が地域によってどのくらい違うのかを見てみましょう。
地域別発電量の目安
各地の年平均日射量と年間予想発電量(都道府県庁所在地の地域別発電量係数)
この表は環境省の「令和元年度再生可能エネルギーの基本的な情報をまとめた報告書」に基づきます。
ここには、日本の各都道府県の主要都市で、1年間に太陽からどれくらいの光が当たるか、そしてその光を使って太陽光発電が1kWあたりどれだけの電気を1年間に生み出せるかが書かれています。
はっきりするのは、太陽の光がたくさん当たる場所ほど、電気もたくさん作れるということです。
たとえば、日本で一番日射量が多い山梨県甲府市では、1平方メートルあたり年間平均で4.17kWhの光が当たります。
その結果、太陽光発電では1kWあたり年間約1339kWhの電気を作ることができます。
それに比べて、日射量が一番少ない秋田県秋田市では、1平方メートルあたり年間3.41kWhの光が当たり、その光で1kWあたり年間1095kWhの電気を作ります。
つまり、住んでいる場所によって、太陽光から得られる電気の量に大きな違いがあります。
そして、同じ地域でも地形や家の向き、周りの建物などの影響で、どれだけの光が当たるかが変わってきます。
ですから、ここに書かれている数値は、一つの目安として考えておくと良いですね。
季節別発電量の目安
太陽光発電をお考えの方に、よくある間違いについてお話しします!
多くの方が「太陽光発電は夏に一番たくさん電気を作る」と思っているかもしれません。
ですが、実はそうとも限りません。
例えば関東地方では夏よりも春先から初夏が、より多く電気を作るデータがあります。
小田原市役所に設置された太陽光発電システム(60kW)の月別の発電量と日射量のグラフ(令和3年4月~令和4年4月)
このグラフは、神奈川県小田原市の市役所の太陽光発電の月毎の発電量と日射量を表しています。
特に、5月が一番発電量が多いですが、8月や9月になると発電量が少なくなっているんですよ。
こんにちは、住まいるエコ本舗です。
太陽光発電を検討する際「本当に業者が言うほど発電するのか??」
疑問や不安をお持ちの方も多いと思います。
ここでは、太陽光発電の基礎知識について説明させていただきます。
特に「kWとkWhの違い」や「1日の平均発電量」についてわかりやすくご説明します。
太陽光パネルを自宅に設置するとき一番気になるのは「実際にどれほど発電するのか??」ですよね。
「設置してみたけど、思ったほどの発電量がなかった…」そんな経験は避けたいものです。
なので、太陽光発電における日々の発電量の目安、季節や地域による発電量の変動を解説します。
さらに、おおよその発電量を自分で簡単に計算できる方法もご紹介します。
発電量に影響を与えるさまざまな条件を理解し、太陽光発電を賢く活用しましょう。
太陽光発電における発電量の算出方法
太陽光パネルがどれだけ発電するるかというのを示す数値に「システム容量」というものがあります。
これは「出力容量」「発電容量」とも言われていて、単位は「kW(キロワット)」で表されます。
それから「kWh」というのは「1時間にどれくらい電気を作れるか」を示す単位です。
これは、システム容量(kW)を時間(h)でかけたもので計算できます。
例えば、1kWの力で1時間電気を作った場合、その量は「1kW×1h=1kWh」と表示されます。
知っておくと、家に太陽光発電を設置して電気がどれ程作れるか、イメージしやすくなりますね。
一般家庭の使用電力量の平均は?
東京電力グループによると一般家庭では、1ヶ月に平均で260kWhの電気を使っています。
これを1日に分けてみると、約8.7kWhになります。
太陽光発電で、システム容量が1kWの場合、1日にだいたい2.7kWhの電気を作ることができます。
このことから、電気を全部太陽光発電でまかなうには、約3kW以上の設備が必要だと考えられます。
ただこの計算は夜間の電気を含むので、日中だけの使用と考えると、3kWで足りるかもしれません。
余った電気を蓄電池や電気自動車に蓄えておいて、夜間や悪天候の日に使うこともできます。
電気代の節約にも繋がり、もし停電が起きたときも、電気で困ることが少なくなります。
太陽光発電を始めるには最初にお金がかかるイメージがあります。
ですがこれも、サービスによっては初期費用を少なくすることもできます!
自家消費っていうのは、自分の家で発電した電気をそのまま使うことを言います。
使いきれなかった電気を電力会社に売ることを「売電」といいます。
最近は「FIT(固定価格買取制度)」が終わり自分で使う電気を増やす「卒FIT」の家が増えています。
ただ太陽光発電だけでは日中しか電気を使えません。
なので、夜間も使いたい場合は蓄電池やV2H(車から家に電力供給するシステム)を設置して、
昼間に作った電気を貯めておくシステムが必要になります。
平均的な回収年数は約10年
この例で見ると、単結晶の太陽光発電システムを5.0kW設置した場合、売電のお金と電気代の節約を合わせると、1年で114,468円のお得になります。
市場価格が131万円(税込)で買った場合、約10年で設置費用を取り戻せる計算になります。
10kW未満の家では、太陽光発電で作った電気を電力会社が同じ値段で10年間買い取ってくれます。
なので、その期間内に投資したお金が戻ってくることになります。
もちろん、10年が過ぎたからといって太陽光発電のメリットがなくなるわけではありません。
ただ買取価格は少し下がりますが売電もできますし、家で使うと電気代節約の効果は続きます。
長く見れば、太陽光発電は安心してできる、お得な投資だと言えますね。
ソーラーパネルメーカーのシミュレーションツールを活用しよう
みなさんの中には
「自分の家に太陽光発電をつけたら、実際どれくらいの電気が作れるんだろう?」
と気になる方もいらっしゃるかもしれません。
太陽光パネルを作っている会社の中には自社のサイトで、
どれくらい電気が作れるかを調べられるツールを提供しているところがあります。
ここでは、そうしたツールがある3つの会社のウェブサイトを少しご紹介します。
住んでいる場所やパネルの置き方など、細かい条件を入れると
作れる電気の量を計算してくれますので、ぜひ使ってみてください。
ただし、作れる電気の量は住んでいる地域やパネルの向き傾きなどによって変わってきます。
正確な量を知りたい場合は、信頼できる業者さんに相談して、計算してもらうのがいいでしょう。
主なシミュレーションサイト
京セラ:太陽光発電・蓄電システムシミュレーション
Panasonic:エネピタ
シャープ:発電量シミュレーション
発電量に影響を及ぼす条件を知って、賢く検討を!
太陽光発電の発電量は、日差しの量によって変わるので、地域や季節で大きく違ってきます。
太陽光発電を考えるときは、変化する要素を事前に知っておくと、スムーズに考えられます。
太陽光パネルを作っている会社が出しているシミュレーションツールを使ってみるのも一つです。
自宅でどれくらい電気が作れるかの大まかな量を知るのに役立ちます。
このような便利なツールを上手に使いながら、太陽光発電を取り入れていくのが良さそうです。
発電量の感覚がつかめたら、導入の方法についても考えてみるといいですね。
太陽光発電は全部一度に買う方法もあります。
最初の出費を抑えて、毎月の使用料を払いながらの、ローンサービスを選ぶこともできます。
ご自身の生活や家計に合った太陽光発電の導入方法を選んでみてくださいね。
出力変動吸収には蓄電池
「出力変動吸収」とは、発電量が変動することで生じる不安定性や不均衡を無くす為の技術です。
特に再生可能エネルギー(太陽光発電・風力発電)の発電は、天候や時間により発電量が変動します。
このような出力変動をうまく調整・管理してを安全を保つため「出力変動吸収」が重要となります。
自給自足より補助的に活用するのが一般的
太陽光発電は、お天気に左右されやすく、安定しないことがあります。
ですので、ご自宅で電力を全部自分でまかないたい場合は、
出力の変わりやすさをうまく調整できる蓄電池を一緒に設置する必要があります。
ただ、蓄電池も価格が徐々には下がっていますが、太陽光発電で全部の電力を賄おうとすると、
一日分の電力の3〜4倍の量を蓄えられる蓄電池が必要になり、それではかなり大きな設備になってしまいます。
一般のお家で導入するには、コストが500万円から1000万円かかることもあります。
まだまだ一般的とは言えない状況です。
しかし、最近では太陽光発電と蓄電池をうまく連携させる
システムを家庭向けに販売するメーカーも増えてきています。
これらを利用すれば、完全に自給自足とはいかなくても、
もっとエコに、また災害時の備えとしても役立つ生活が実現できるかもしれませんね。
住宅用で信頼できる施工会社を探す
太陽光発電を選ぶときに、とても大切なのが信頼できる施工店を見つけることです。
家に太陽光発電を設置したいと思っても、求めているものがないと感じる方もいるでしょう。
実際にカタログを見ても、選べるメーカーが思ったより少ないことが多いです。
だからこそ、メーカーとお客様を上手に繋げてくれる施工店の役割がとても重要になります。
「住まいるエコ本舗」では、どんな状況にも柔軟に対応し、お客様のことを第一に考えています。
もし複数の見積もりを取る際には、ぜひ「住まいるエコ本舗」にもご相談ください!
まとめ
この記事で、太陽光発電の発電量をどうやって計算するかを詳しく説明しました。
発電量は、太陽光発電を導入するときの経済的なメリットを判断するとても大切なポイントです。
しかし、実際には予想される発電量よりも多く発電できるかのように見せかけて契約させようとする悪い業者もいるんです。
だから、騙されないためにも、自分で発電量をチェックできるようになっておくことが大事です。
もし計算が難しそうだったり面倒だと感じたら、お気軽に「住まいるエコ本舗」にご相談ください。
設置する場所の条件に合わせて、予想される発電量を計算してお伝えします。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました!
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監修:難波博司
(太陽光発電プロコンサルタント)
蓄電池や太陽光発電に関する記事を多数監修しています。技術的な内容をわかりやすく伝えることを大切にし、お客様が納得して導入できるよう、日々サポートしています。お客様第一の姿勢で信頼性の高い記事を提供しています。
監修:築山享晃
(光熱費削減プロコンサルタント)
お客様視点で電気代や光熱費の削減に関して、実践的な内容をお届けします。豊富な知識を活かし、お客様の疑問にしっかりとお答えします。どんなご質問でもお気軽にご相談ください!