家でソーラーパネルをつけるのがなかなか上手くいかない人や、屋根だけだとパワーが足りなくて困っている人もいらっしゃるでしょう。
そんな方は、太陽の光を使って電気を作るカーポートがオススメです。
そこで、この記事では、太陽光カーポートの良い点や注意すべき点、やめたほうがいいと言われる理由や、お金をあまりかけずに始める方法などを、詳しくお話しします。
ぜひこの機会に、参考にしてみてください!
目次
ソーラーカーポートとは?
ソーラーカーポートとは、車を駐車するスペースに太陽光パネルを設置した、特別な種類の車庫です。
生成された電気は自宅で使用できるだけでなく、余剰分を売ることも可能です。
これにより、電気代が節約できます。
電気料金が上昇している現代において、このようなエネルギー自給自足の方法は経済的にも環境にも良い影響をもたらします。
ソーラーカーポートには、実は2つの異なる設置方法があります。
2種類のソーラーカーポート
1つは、太陽光発電一体型カーポートと言い、カーポートの屋根自体がソーラーパネルになっているもの。
もう1つは、名称が太陽光発電搭載型で、カーポートの既存の屋根の上に太陽光パネルを設置するものです。
電気代の削減以外にもメリットが!太陽光パネルをカーポートに設置する理由
ソーラーカーポートは、電気を使う際のコストを節約できるだけでなく、私たちの住む地球にも優しくなります。
なぜソーラーカーポートが必要なのかというと、私たちがもっと多くの電気を生み出し、よりエコな生活を送るためです。
これから、ソーラーカーポートが持つメリットをご紹介します。
屋根に設置する住宅用ソーラーパネルに比べて導入ハードルが低い
ソーラーカーポートの良い理由の1つ目は、お家の屋根に太陽光パネルを設置するよりも、始めやすいからです。
お家の屋根にパネルを設置しようとすると、屋根がどの方向を向いているか、どれくらいの広さがあるか、しっかりしているかなど、様々なことを調べなければいけません。
しかし、ソーラーカーポートは大体が平面で作られているため、どの方向でも問題なく、設置が格段に楽になります。
ご自身の家で車を停める場所にこれを設置すれば、手軽に太陽光発電を始めることができます。
さらに、普段は使っていないスペースを活用できるため、非常に経済的です。
ソーラーカーポートがあると、夏の強い日差しから守ってくれる上、日よけにもなりますので、外でお子様と遊んだり、バーベキューを楽しむのに最適な場所ができます。
屋根に設置するタイプのパネルと比較してみると、ソーラーカーポートのパネルは角度を変えやすいため、より効率的に電気を生成することができます。
また、必要なスペースを確保するのも、カーポートであれば容易です。
住宅のデザインと合わせられる
もし新しいカーポートを作る際や、太陽光パネルを別途取り付けるタイプのカーポートをお考えであれば、お家の外観と合わない可能性もあります。
ですが、最近では見た目を非常に重視してデザインされたソーラーカーポートもございますので、ご安心ください。
お家の外観とスタイリッシュに合わせたい場合は、デザインにこだわったカーポートを選んでみると良いかもしれません。
屋根にパネルを設置する際に見た目が気になることもありますが、ソーラーカーポートであれば、おしゃれなデザインのものが多く、見た目も気にせず選べるため、安心して始められます。
土地の有効活用が可能
お屋根に十分な量のパネルを乗せられなかった時や、お屋根に乗せることができないお家もあるかと思います。
そこで、ソーラーカーポートの良い理由の2つ目は、土地の有効活用ができることです!
ソーラーカーポートとは、太陽の力で電気を作る特別な車の屋根のようなものです。
これを使うことで、家の近くの駐車場をただ車を置く場所から、電気を作る場所に変えることができます。
駐車スペースはそのままにしておきながら、その上の空いている空間で電気を作るため、場所を有効活用できます。
そして、この電気はすぐそばのお家やマンションで使うことができますから、電気を遠くから運んでくる必要がありません。
これにより、お家で使う電気を自分たちで作ることができるようになります。
災害対策になる
想像してみてください。
大きな地震や洪水、台風のような災害が起きたとき、街の電気が突然消えてしまったらどうしますか?
そんな時にとっても役立つのが、「ソーラーカーポート」です。
もしものときに、このソーラーカーポートがあれば、街の電気が止まっても、このカーポートが作った電気で、例えば家の中のライトをつけたり、携帯電話を充電したり、大切なニュースを聞くラジオをつけたりできるので、災害があっても生活を守ることができます。
売電収入で初期費用を回収可能
ソーラーカーポートを導入するのには、やはり初期費用がかかります。
しかし、このソーラーカーポートで作った電気を電気の会社に売ること、つまり売電収入で、使ったお金を取り戻せます。
日本の国は、太陽光発電を支えるための特別な助けがあり、「FIT制度」という支援制度を設けています。この制度はとても親切で、決められた価格で、10年または20年という長い期間、電気を買い取ってくれます。
これのおかげで、ソーラーカーポートの導入後も、安心して節約の見通しを立てることができます。
特に、小さなソーラーカーポートでは、10年間は同じ価格で電気を売ることができるので、投資したお金を計画的に回収できます。
しっかりと計画を立てることで、約10年でソーラーカーポートの設置費用を全額回収できる見込みです。
そうすると、ソーラーカーポートは地球環境に優しいだけでなく、経済的にも大変魅力的な選択となります。
後悔しないために!事例からカーポート太陽光発電のデメリットを知ろう!
ここまでソーラーカーポートの4つのメリットを見てきましたが、続いてソーラーカーポートのデメリットを紹介します。
カーポートより初期費用が高い傾向
ソーラーカーポートを家に設置するには初期費用が必要です。
普通のカーポートを置くよりも、ソーラーカーポートを置くのは、太陽光パネルや電気を変える機械(パワーコンディショナ)、それとパネルをしっかり支える枠や部品が必要なので、よりお金がかかります。
例えば、いつものカーポートなら2台分20万円のところが、ソーラーカーポートだと200万円もかかることがあります。
なので、もしお家で新しいカーポートを考えているご家族や、すでに設置してあるカーポートに太陽光パネルをつけようかと悩まれている方は、慎重に考える必要があります。
予算が限られている場合や、お金を出しても本当にそれだけの価値があるか悩んでいる場合は、よく考えてからにしましょう。
陰に隠れやすく、期待した発電量にならない可能性
ソーラーカーポートは、設置する際には注意が必要です。
一般的な家の屋根と比べて地面に近い位置に設置されるため、周囲の木や隣の家などによって太陽の光が遮られやすくなります。
太陽の光が十分に当たらないと、電気を作る力が低下し、期待していたほどの電気を発電できなくなる可能性があります。
そのため、ソーラーカーポートの設置を考えている場合は、専門の業者に現地調査を依頼し、その場所が太陽の光を十分に受けることができるかどうかを確認してもらうことが重要です。
もし、設置予定の場所が適していないと判断された場合は、より多くの太陽の光を受けられるように家の屋根に設置するという選択肢もおすすめします。
台風や積雪などの多い地域では耐久性を考慮したうえで設置を
地域によっては、台風が頻繁に来たり、積雪が特に多いところもあります。
そのため、積雪のことを想定していないカーポートなどは、雪の重みに耐えられずに倒壊する可能性もあります。
ですので、住んでいる場所の気候条件に合わせてソーラーカーポートを選ぶことが大切です。
そうすることで、設置した際の後悔するリスクを減らすことができるかもしれません。
ランニングコストを計算して売電収入で賄えるか考慮する必要がある
ソーラーカーポートの設置は、やはり太陽光発電同様に運用にはお金がかかります。
「ランニングコスト」という年間2万円から3万円の費用は、メンテナンスに必要ですが、これらの費用は売電収入で賄えます。
設置を考える際には、これらのコストと収入のバランスを考えることが大切です。
建設確認申請を出す必要がある
ソーラーカーポートを家に設置する際にはいくつかのルールがあります。
特に、このカーポートが10平方メートルを超える場合には、建物として扱われるため、特別な許可を取得する必要があります。
この許可を得るためには、「建築確認申請」という手続きを行う必要があり、これはその設置が安全であること、また環境に優しいかどうかを確認するためのものです。
申請は、お住まいの地域の市役所や土木事務所などで行うことができます。
また、この手続きは、カーポートを設置する各業者が適切に対応してくれますので、通常、ご家庭で特別に準備する必要はございません。
しかし、もしこの許可を取らずに設置を進めてしまうと、ルール違反となり、最悪の場合、設置したカーポートを撤去する必要が出てきます。
なので、その様な事態にならないためにも、法律に従って正しく設置することを確認しておきましょう。
固定資産税がかかる場合がある
ソーラーカーポートを設置する際に、「固定資産税」という税金がかかる可能性があることをご存知でしょうか。
特定の条件を満たすと、建物として扱われることになり、その結果、税金が課されることがあります。
固定資産税がかかる条件
1.固定されていること: ソーラーカーポートが地面にしっかりと固定されていて、移動できない状態であること。
2.屋根が存在すること: 屋根があり、その屋根に太陽光パネルが取り付けられていること。
3.壁に囲まれていること: 周囲が壁で囲まれている、または壁が一定数以上あること。
4.利用可能な状態であること: 単なる駐車スペースではなく、何らかの活動が行えるような状態であること。
一般的なカーポートは、開放的な構造をしているため、上記の条件を全て満たすことが少なく、必ず該当するわけではありません。
その結果、固定資産税が課されることはありません。
しかし、ソーラーカーポートに関しては、追加の条件があります。
特に注意したい点
・発電能力が大きいこと: 10kW以上の発電能力を有するソーラーカーポートは、より大規模なエネルギー供給源と見なされ、固定資産税が課される可能性が高まります。
どうしたらいいの?
ソーラーカーポートを設置したい場合は、まずお住まいの地域の自治体や専門家にご相談ください。
地域によって固定資産税が課されるかどうかが異なる場合があり、またソーラー設備の具体的な設計や構造によっても変わってきます。
専門家との相談を通じて、税金に関する問題のみならず、設置に必要な許可や規制についても事前に確認することで、後から「思っていたのと違った」ということがないように準備を進めることができます。
ソーラーカーポートは、再生可能エネルギーを利用する上で魅力的な選択肢の一つですが、設置する前には法的な面や金銭的な面での十分な検討と準備が必要になります。
これを忘れずに、計画を進めていただければと思います。
ソーラーカーポート平均価格相場をチェック
ソーラーカーポートの価格ですが、その大きさや車を収める数、そしてちょっとしたプラスαの機能によって、価格はさまざまに変わってきます。
ここではその相場と、さらにカーポートをグレードアップさせるオプションの有無、そして気候条件やデザイン性を重視した場合の価格変動について見ていきましょう。
容量・車の台数別の平均価格相場をメーカー別に紹介
ソーラーカーポートの価格は、カーポートのサイズとソーラーパネルの発電効率でおおよそ算出することができます。
ここではいくつかのメーカーの相場目安を紹介しますので、相場感の確認をしていただければと思います。
スクロールできます
カーポートサイズ | ソーラーフロンティアの金額 | 東芝の金額 |
---|---|---|
1台用 | 100万円(1.7kW) | 140 万円(3kW) |
2台用 | 130万円(2.55kW) | 190万円(4.5kW) |
3台用 | 170万円(4.25kW) | 230万円(6kW) |
4台用 | 220万円(6.8kW) | 330万円(9kW) |
蓄電池やV2Hなどのオプション
日が出ている間は、太陽光のパワーをたくさん集めて、それを使って家の中のいろんなものを動かします。
しかし、夜になったら太陽は見えなくなります。そこで活躍するのが蓄電池です。
日中に太陽からもらったパワーを貯めておいて、夜になればそのエネルギーを使って電気を作り出すことができます。
さらに、V2Hは、電気自動車に溜まっている電気を家の中で使う方法です。
車が家に電気を送ってくれる為、もしものときにも安心です。
蓄電池とV2Hをうまく使うことで、より賢く、便利に生活に取り入れることができます。
初期費用はその分かかりますが、その後の電気代を考えると、結局お得になります。
それでは、この蓄電池やV2Hというものにどれくらいお金がかかるのか、メーカーごとに見てみましょう。
蓄電池
スクロールできます
マルチ蓄電プラットフォーム(オムロン) | アイビス7(田淵電機) | |
---|---|---|
価格(税込) | 120万円~ | 180万円~ |
特徴 | 特定負荷型 停電時にも最低限の備えが出来る |
全負荷型 停電時に家中丸ごとバックアップ |
出典:商品一覧-トモシエ
V2H
スクロールできます
EVパワーステーション(ニチコン) | トライブリッド蓄電システム(ニチコン) | |
---|---|---|
価格(税込) | 120万円~ | 300万円~ |
特徴 | EV車所持している方向け EV車を蓄電池代わりに使用することが可能 |
蓄電池もEV車も欲しい方向け シームレスに蓄電池からEV車への充電を行うことが可能。 |
その他の注意すべきポイント
ソーラーカーポートは、導入を考える際には、いくつか考慮すべき点があります。
耐久性とデザインと導入コストの3つです!
・耐久性
天候の影響: 雪の多い地域では、カーポートがその重さに耐えられるようにしっかり設計する必要があります。
長期的な視点: 長い目で見て、強風や地震にも耐えられる耐久性のあるものを選ぶと、結果的にコストパフォーマンスも良くなります。
・デザイン
カスタマイズ: 自宅に合わせたデザインが欲しい場合はカスタマイズが可能ですが、予算が高くなることもあります。
・導入コスト
土地の状態: 設置場所が平らかどうかを確認し、必要に応じて地面の整地が予算に影響を与えます。
既存のカーポートの活用: 既存のカーポートに太陽光パネルを取り付けられるかをチェックし、補強や改修が必要な場合は追加費用がかかります。
ソーラーカーポートの導入を考えるときは、これらの点も踏まえて検討しましょう。
自然の力を活用して、より良い暮らしを実現しましょう。
ソーラーカーポートを無料・安く設置するには
ソーラーカーポートを導入する際には初期投資のコストが高くなりがちです。
しかし、より安価に設置する方法が2つありますので、紹介したいと思います。
お伝えする方法は現在は法人向けですが、将来的には個人の方々にもサービスを展開する可能性がありますので、一つの選択肢として頭の片隅に入れていただければ幸いです。
PPAモデル
PPA(Power Purchase Agreement:電力販売契約)モデルとは、初期費用をかけずにソーラーカーポートを設置できる仕組みです。
この契約では、設備のメンテナンスも受けられ、15年から20年の契約期間が終了すると、そのソーラーカーポートを譲り受けることができます。
中国電力は、2022年4月4日から「ソーラーカーポートPPAサービス」を開始しており、15年間の契約で特定の価格でサービスを提供しています。
特にSDGs経営やCSRに取り組んでいる事業者におすすめしたいサービスです。
リースモデルで売電も行う
リースモデルは、初期費用をかけずにソーラーカーポートを設置できるやり方です。
この方法で、リース会社がソーラーカーポートを設置してくれて、私たちはその設備を使って毎月一定の料金(リース料)を支払いながら電気を作り出せます。
この電気は、家で使ったり、余った分を電力会社に売ることもできます。
毎月リース料を支払う必要はありますが、ローンを組むことなく設置できる上に、売電から収入を得ることができます。しかし、季節や天候によって発電量は変化しますが、常に一定のリース料金が毎月かかるという点がPPAモデルとの違いです。
まとめ
ソーラーカーポートは、「設置するのはやめた方が良い」という意見もあります。
ですが、この意見だけならば、デメリットや問題点だけを強調したやや偏った意見と言えるでしょう。
もちろん実際には、ご家庭の経済状況や住んでいる場所によって、ソーラーカーポートを設置するのが難しい場合もございます。
しかし、このシステムは屋根に設置するタイプよりも設置がしやすく、電気代を少しでも安くしたい方や、ソーラーカーポートに興味をお持ちの方は、ぜひこの情報を参考にしてみてください。
また、ソーラーカーポートの設置を考えていらっしゃる場合には、ご家庭で使用する電気を貯めておく蓄電池の設置もお勧めいたします。これにより、太陽の光が少ない夜間や天気の悪い日でも、生成した電気を活用して電気代を減らすことができます。
住まいるエコ本舗では、専門のアドバイザーが、お客様のご家庭一つ一つに最善なご提案をいたします。
もしこの記事を見て興味をお持ちになった方は、是非一度、電話やメール、ホームページの無料相談フォームからお気軽にご相談ください!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
お問い合わせはこちら
以下よりお問い合わせ内容を
お選びください(複数選択可)