【2025】蓄電池の購入はどこでする？選び方と失敗しないポイント

蓄電池 2025年01月07日

蓄電池の購入場所や方法について、選び方や失敗しないポイントを踏まえながらご説明します。

家庭用蓄電池の仕組み

家庭用蓄電池は、太陽光発電でつくった電気を貯めておくための装置です。

最近では、多くの家庭で導入が進み、リチウムイオン電池や鉛蓄電池などの技術により、小型で設置が簡単な製品も増えています。

また、停電時にも電気が使えるため、災害対策としても注目されています。

家庭用蓄電池の特徴

最新の蓄電池には、主に3つの特徴があります。

それぞれ詳しく説明していきます。

長く使える蓄電池

蓄電池の寿命は「サイクル数」で決まります。

従来のリチウムイオン電池は約4,000サイクルでしたが、今では6,000〜12,000サイクルの製品が登場し、10年以上使えるものが増えています。

さらに、技術の進化により30年程度使用できるものもあり、電極材料の改良や充放電の安定化が進んでいます。

長期間使えることで、導入コストの回収もしやすくなり、より多くの家庭で利用が広がっています。

多機能で便利

最新の蓄電池はスマートフォンと連携し、発電量や電力の使用状況をリアルタイムで確認できる機能が増えています。

また、V2H（Vehicle-to-Home）対応の製品もあり、電気自動車のバッテリーを家庭用電源として活用できます。

災害時には、車の電気を家で使えるため、非常用電源としても心強いです。

さらに、ライフスタイルに合わせて容量を選べるモデルもあり、家庭ごとの電力ニーズに応じた選択ができます。

災害に強い設計

日本は地震や水害が多いため、蓄電池もより安全性が高まっています。

例えば、耐震設計として形状を正方形に近づけ、縦揺れ・横揺れに強くする工夫がされています。

また、水害対策として「ネジ穴レス設計」を採用し、約50cmの浸水に耐えるものもあります。

薄型で壁掛け可能な製品も増えており、設置場所の自由度が広がっています。

蓄電池の価格相場

蓄電池の価格相場を考える際には、本体価格と設置工事費用の両方を考える必要があります。

本体価格に加えて、設置工事費用は通常20万円から35万円程度になります。

蓄電池の本体価格はメーカーや容量によって異なりますが、一般的には約120〜140万円（5.0〜8.0kWh）が相場です。

※メーカーごとによって価格は異なります。

したがって、販売価格総額は約140〜175万円程度となります。

ただし、配線工事費やその他の諸経費が別途かかる場合もあるので、見積もりを取る際には内訳金額も確認することが重要です。

蓄電池を購入できる場所

以下で詳しくご説明します。

施工会社

一番蓄電池に特化しているので、取り扱いのメーカー数も多く、複数の製品から検討することができます。蓄電池を導入する方の7割は施工会社です。

さらにアフターサポートも充実しており、smileco(スマイルエコ)では3年に1度、メンテナンスを無料で行なっています。

自宅周辺の施工会社を探すのが難しかったり、業者によって値段やアフターサポートは異なってくるので、複数の施工会社を見比べることも、一つの方法です。

ネット通販

ネット通販は気軽に購入できるのが一番のメリットです。ですがネット通販で購入できる商品は限られています。

ポータブルやコンパクトなもので、配線工事が必要ないものはネット通販で購入できますが、大容量なものは購入できません。

家電量販店

家電量販店は全国に店舗がある為、近くで手軽に話を直接聞くことができます。

蓄電池に特化しているわけではないので、種類は限られています。

さらに工事は業者に任せているので、実際に現地見積もりが必要となります。

訪問販売

訪問販売は、業者が直接お家に尋ねてくるので、業者を選んだり足を運ぶ必要はありません。

ですがその分尋ねてきた業者から商品を選ぶと、選択肢が少なかったり、価格が高くなってしまいます。

関連記事：太陽光発電の営業でよくある疑問とその解決策を全てお教えします！

太陽光発電を設置済みの場合はどうする？

ほとんどの蓄電池は、ほとんどの太陽光発電システムと組み合わせて使用できるように設計されています。

特に、蓄電効率が優れているハイブリッド型は、太陽光発電システムと同時に導入するのにおすすめです。

ただし、一部の蓄電池は特定の太陽光発電システムとの組み合わせができない場合もあるため、事前に確認する必要があります。

また、同じメーカーの製品を選ぶと、より長期間の保証が受けられるため、安心感があります。

故障が発生した場合、有償修理になり、費用が高額になる可能性もあるため、注意が必要です。

すでに太陽光発電システムを導入している場合は、1日あたりの発電量や消費電力量を把握し、蓄電容量を決めることが重要です。

その際、システムごとを変えるか、単機能型の蓄電池を選ぶかを検討しましょう。

関連記事：太陽光パネルってどうなの？電気代の変化や気になる疑問をわかりやすく解説

蓄電池導入までの流れ

蓄電池を導入するまでにいくつかのステップがあります。

打ち合わせ

施工業者が決まれば、実際に現地で打ち合わせを行います。蓄電池を設置予定の場所が適しているかや、工事日程を確認します。

その際、近隣の方にも工事のことを伝えておくと安心です。

基礎工事

パワーコンディショナを固定するための基礎を作ります。中には基礎工事がいらないものもあります。

設置工事

実際に、蓄電池やパワーコンディショナを設置します。メンテナンスを定期的に行うので、その作業ができるスペースをとって設置しましょう。

配線工事

配線を繋ぐ必要がある機器は、パワーコンディショナ、蓄電池本体、特定負荷分電盤の三つです。

ハイブリッド型は、蓄電池とパワーコンディショナが一体化しているので、あまりスペースを取ることがありません。

配線工事が終われば、蓄電池によってインターネットに接続しなければならないので、さらに作業を進めます。

動作確認

最後に初期設定と動作の確認を行います。

蓄電池はモニターやスマートフォンから操作することができるので、モードの設定を行い、確認が終われば工事終了です。

自宅に合った蓄電池の選び方

蓄電池を選ぶ際は、「容量」と「太陽光発電との相性」を考えることが大切です。

適切な容量を選ばないと、コスト回収が難しくなる可能性があります。

①容量を基準に選ぶ

太陽光発電を設置済みなら、1日の発電量から消費電力を引いて必要な容量を算出します。

未設置なら、夜間に使う電力量を目安に考えましょう。消費電力は「出力(W) × 使用時間(時間) ÷ 1000 = 電力量(kWh)」で計算できます。

②売電量から選ぶ

余剰電力を売った量を基に、適切な蓄電容量を検討します。

1日の売電量を知るには、売電明細を確認し、月の売電量を日数で割ると目安が分かります。

正確な選定には、年間の発電量を参考にするのがベストです。

家庭用蓄電池のメリットとデメリット

家庭用蓄電池のメリット

①電気代の節約

電気が安い深夜に充電し、昼間に使うことで電気代を抑えられます。

太陽光発電と組み合わせれば、電力会社への依存を減らし、将来の電気代上昇にも備えられます。

②災害時の備え

停電が発生しても、蓄電池があれば生活に必要な電力を確保できます。

特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、冷暖房や冷蔵庫の電源確保が重要です。

③電気の有効活用

太陽光発電の余剰電力を夜間や雨の日に使えるので、無駄がありません。売電価格が下がっても、自家消費することでお得になります。

家庭用蓄電池のデメリット

①導入費用が高い

家庭用蓄電池は高額な商品です。補助金を活用し、費用対効果を考えることが大切です。

関連記事：【2025年】家庭用蓄電池の補助金について解説

②バッテリーの劣化

リチウムイオン電池は長年使うと性能が落ちるため、適切な充放電が必要です。

③設置スペースの確保

屋外設置では直射日光を避け、騒音にも配慮する必要があります。屋内設置の場合は十分なスペースを確保しましょう。

導入前にメリット・デメリットをしっかり理解し、自宅に合った選択をしましょう！

近年は太陽光発電や蓄電池などが値上がり傾向

近年、太陽光発電や蓄電池が値上がりしています。この価格上昇の背景には、半導体不足が大きな要因として挙げられます。

新型コロナウイルスの流行により、リモートワークの普及からデジタル端末の需要が増加し、これによって半導体を使用する製品の需要が高まりました。

その結果、蓄電システムに限らず、自動車や電子機器などの価格も見直されています。

蓄電システムに関しては15％〜30％の値上げが行われています。

将来的に価格が下がる見通しはなく、補助金制度が存在する現在のタイミングで、できるだけ早く購入することがおすすめされます。

信頼できる施工会社の見極め方

蓄電池の導入を成功させるには、信頼できる施工会社を選ぶことが大切です。

①施工実績が豊富か

ホームページに施工事例や資格情報がしっかり記載されているか確認しましょう。情報が少ない会社は避けるのが無難です。

②親身に対応してくれるか

質問への回答が曖昧だったり、対応がそっけない会社は注意が必要です。

施工後のサポートも考え、親身に相談に乗ってくれる会社を選びましょう。

③見積もりが明確か

・金額が税込か税抜か
・工事内容が「一式」ではなく具体的に書かれているか
・使用する機器のメーカーや品番が明記されているか

これらを確認し、納得できる業者を選びましょう。

蓄電池の導入は施工会社に頼るのが安心

ここまで蓄電池の購入場所や導入の手順について、説明しました。

購入場所はそれぞれですが、一番多いのは施工業者にお願いし、最初から最後までサポートしてもらうケースです。

導入の際は、ご家庭にあった蓄電池を選ぶためにもプロに頼ると安心です。